モデルルームを見るより大切なこと

私、モデルルームを見るのが大好きです。

といっても、現在家を建てる予定はないので、自分で出かけたりというのはあんまりないんですが(^^;

ただ、過去に不動産系の資格をとるために学校に通っていたことがあって、そのときの授業の一環で、マンションのモデルルームをみんなで見学に行ったり、複数の会社が共同でやっている住宅展示場を、回ったりしたんですよね。

とても楽しかったし、各会社のセンスの違い、などもわかって勉強になりました。デザインは会社によってそれぞれ特徴があるし、どこまで設計が自由になるか、もそれぞれで、こうしたモデルルームが、家を建てるときの参考になるというのはよくわかりました。

でも、本当に大切なもので、忘れがちなことがあると思うのです。

それは、実際に建てる、大工さんがどんな仕事をする人なのかということ。モデルルームよりも、実はこちらの方が大事なのかもしれない。どんなに気に入った家も、建てる大工さんによっては、モデルルームの通りに出来上がらないわけで。

実はなぜ、私がこんなことを考えるようになったかというと、うちの近所で現在建築中の家が、あまりにひどい状況だからです。私が施主だったら、居ても立っても居られないくらい。とにかく、現場が汚くてびっくりなのです。

そもそもゴミ箱のようなものが一切ないのは気になっていたのですが。他の現場だと、普通に置いてあります。鉄のコンテナ、大きな奴です。たぶんレンタルだと思うのですが、あれが一つおいてあると、出入りする業者さんが複数いても、みんなゴミはそこに入れますよね。

でも、私が気にしているAさん宅は、ないんです。そのゴミ箱。完成が近づいて撤去されたわけじゃなく、最初からない。先日散歩途中に見てみたら、ゴミが散乱しているだけでなく、内装用の木材がむき出しのまま、放置されていました。そばには、おそらくそれを覆うためのブルーシートが、放りだしてありました。次の日には、雨の予報だというのに・・・。

木材は、使用前に乾燥させているわけで。しかも内装に使うものなのに、雨に濡らしていいんでしょうか。もし自分が施主だったら、この現場を見たらたまらないな~と思いました。でも、どういう風にクレームしたらいいのか、それも迷うところです。ストレートに言えば、気分を害してしまうかもしれません。表面上は従っても、腹を立てて見えないところで手抜きをされてしまうかもしれない。それを思うと、大工さんになにか指摘することは(間接的であっても)、慎重にならざるを得ません。

この状況にあって、最高の解決策、というのは考えてもみつかりませんでした。では、自分だったら、どうするだろうか。真剣に考えてみました。

一番いいのは、まずそういう大工さんと縁を持たないことですよね。そのためには、モデルルームでなく、実際に建築中の家を見に行くしかないと思いました。会社専属の大工さん、あるいは下請けの大工さん、どちらにしろ、そこの会社で家を建てるということは、その会社の大工さんが建てるわけですから。

実際見に行ってしまえばいいのです。別に敷地内に入るわけではありません。外から見える範囲で十分です。一日の仕事の終りに、道具や材料がしっかり片付けてあるか、ゴミが散らかっていないか。それを確認するだけですから。

私は以前にも、こういうゴミだらけの現場を見たことがあって。意外にこういうことって、多いんではないかと思いました。いい加減な人は、いつもいい加減な仕事をするし、きちんとした人はいつも、きちんとした仕事をするでしょう。見分けなければ大変なことになります。

家の不具合は、すぐ出るとは限りません。見えない瑕疵は怖いです。もし保証期間があったとしても、その交渉や再工事のわずらわしさなどを考えると、最初からしっかりした家を建ててもらうのが一番いい。それに、そうしたいい加減な現場で生まれた瑕疵がもし発見されたら、それは一つではないでしょう。モグラ叩きのように次から次へと問題が起きたら、そもそも家を建てたことを後悔することにもなりかねない。

モデルルームだけでなく、その会社が実際に建てている家を見に行くこと、それも一日の工事時間が終わって、片付けた後の様子を見ること、それこそ忘れてはならない大事なチェックポイントではないかと思いました。

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