著作権を考える その1 

さて、突然のレンタルサーバーからのメール、

「この度日本音楽著作権協会(JASRAC)より「送信防止措置依頼」が届きましたため、お客様がお使いのアカウントをロリポップ!の利用規約に基づきロックいたしました」

これが届いたのが7月26日。

今日は8月3日です。これまでの経緯を簡単に振り返ってみます。

1.レンタルサーバーからアカウント停止メールが届く(7月26日)

2.メールを読んで、メール記載のURL(著作権侵害の該当記事)をクリックするものの、アカウントが停止されているため、記事は表示されず。レンタルサーバーから来たメールによると、レンタルサーバーのユーザー専用ページの〔サポート〕から連絡ください、とのことなので、「いきなりアカウント停止で困っています」と連絡する(7月27日)

3.   その日のうちに返信がきたものの、要は「連絡いただいた件は、担当にて確認のうえ、あらためてご案内差し上げます。なお、現在確認にお時間をいただいており
回答が 2018/07/30 以降となる場合がある」との内容で、なんの解決にもなっていないことに驚く(^^;  (7月27日)

4.メール内に、アンケートフォームがあったため、記載のURLにて不満を書く。事情がわからないまま3日もアカウント停止はひどいと。(7月27日)

5.レンタルサーバーからの連絡はないものの、アカウントロックは解除されていたので、メールで指摘されたURLの該当記事を確認することができた。指摘の該当記事21個を非表示にした(7月28日)

6.7月30日に、レンタルサーバーからメールが届く。内容は、アカウントロックを解除したので、該当記事を非表示にした上で、8月2日12時までに非表示済の連絡くれということ。アカウントロックの理由に関しては、『このたびこの度日本音楽著作権協会(JASRAC)より、
該当記事に歌詞の記載があることを理由とした、「送信防止措置依頼」が届きました」』とだけあった(7月30日)

7.該当記事を非表示にしたので確認してください、とレンタルサーバーに連絡する(8月2日)

8.レンタルサーバーから、確認しました、とのメール届く(8月2日)

 

ざっと、こんな流れでした。一連の流れで、一週間です。でも、著作権違反と指摘を受けた記事については、「非表示にする」ことで終わったのかもしれませんが、この先も他の記事が、いつ指摘を受けるかわからない状態です。

それらをひとつひとつ、確認しながら、歌詞が少しでも載っていたら「非表示」にしなければならないのか…悲しい気持ちになります(^^;

それぞれの記事、メインは「歌詞」ではなく、それに関しての自分の気持ちを綴ったものだったので。記事にはコメントをいただいていたものもあって、非表示はコメントを書いてくださった方にも申し訳なく。時間と気持ちをこめて書いてくださった文章ですから

でも、このままにしておいたら、いずれまた「アカウント停止」→「指摘を受けた該当記事を非表示化」の無限ループになるのは目に見えています。その前に、自分のブログ内の記事をもう一度見直さなければ。

非表示にするくらいなら、歌詞を載せた部分を削除する方がいいかな、と思ったりします。要は、歌詞が載っていなければ著作権違反にはならないわけで。今回指摘をうけた21個の記事のうち、いちばんびっくりしたのは、全4494文字のうち、歌詞部分が40文字の記事のケースでした。歌詞は1パーセントに過ぎない割合です。でもそのことで、著作権違反とされて記事全体の非表示を求められるなら、歌詞部分だけを削除した方がずっといい。

結局、今は、歌詞を(たとえほんのわずかでも)載せて感想を書く、というのは許されないことなのだということがわかりました。引用元を明らかにしようが、引用部分を他と区別しようが、JASRACが該当記事に歌詞の記載があることを理由とした、「送信防止措置依頼」をレンタルサーバーに送れば、問答無用でアカウント停止です。

どういうものが著作権違反となるかは、結局のところ明確な規定がありません。何をすれば絶対大丈夫、という条件はないのです。引用元を明らかにしたり、引用部分を他と区別できるようにしたり、という点をクリアしたとしても、「歌詞を引用ではなく利用している」と、JASRACから判断されればそれまで。

私が今までブログで書いてきた記事に関しては、歌詞部分を削除していこうと思っています。歌詞が一文字も入っていない記事なら、著作権に違反することもないですから。

そして、今後書くものについては、一切の歌詞掲載をやめます。今までは、感想と言う形で歌詞の一部をとりあげることがありましたが、それをやるとJASRACに指摘され、アカウント停止になることがよくわかったので(^^;

一度は、運営事業者がJASRACと許諾契約を締結しているブログサービスにブログを移動することも考えました。そういうブログサービスなら、歌詞掲載も、個別にJASRACの許可を得なくてもいいそうなので。

でもよく考えてみると、なんかおかしいなって思うのです。たとえば短歌でも俳句でも、短い言葉であっても。誰のなんという作品かを明示した上で、この言葉の使い方が好きだとか、この言葉はこんなイメージを惹起するとか、そういう感想を書くことは、著作権違反には当たらないと思うんです。それを指摘されたという話も聞きませんし。本の感想であっても、一部分をとりあげて、この部分が好き~とか、この書き方がいいとか、それを書いたからといって「著作権違反でブログのアカウント停止」という話は聞いたことがない。ドラマのセリフだってそう。著作権はありますが、じゃあそれをとりあげてセリフの感想を書いたところで、著作権違反だからアカウント停止になるのか?

JASRACが管理する曲の歌詞に関してのみ、とても厳しく監視されている、と思います。

おそらく、JASRACとしては、厳しい監視や指摘をすることによって、すべてのブログサービスがJASRACと許諾契約を結ぶことを目指しているんでしょう。確かに、私も一度は、そうしたサービスへのブログ移行を考えました。

でもよくよく考えると、なにか納得いかない(^^; それでいいのかなあって。一文字たりとも歌詞の転載は認めない、感想を書くことも許さないって、それは著作権保護の枠を超えているんじゃないかと、そんなふうに思えてなりません。

私はむしろ、JASRACと許諾契約を結んでいないブログサービスを応援したい。

ということで、JASRACと許諾契約を結んでいる(歌詞掲載のできる)ブログへの移行はやめました。歌詞掲載のある記事については、歌詞部分を削除することで、今後の突然のアカウントロックを阻止したいと思います。とりあえず、音楽カテゴリーの記事から始めていきます。そして、新たに書く記事には、二度と歌詞を引用しない、使わない、ということで対策とします。

レンタルサーバー自体の移行については、ロリポップとの契約がまだ一年あるので、ひとまず更新の時期にまた考えようと思います。というのも、別のサーバーになったからといって、突然のアカウント停止が避けられるかというと、そうでもないようなので。

どこのサーバーも、JASRACからの、「該当記事に歌詞の記載があることを理由とした、送信防止措置依頼」を受けたら、たぶん同じような対応になると思うんですよね。うちはそういうとき、一方的なアカウント停止はしませんよ~、内容で判断しますよ~、ユーザーの意見も聞きますよ~、なんて、そんな対応を売り物にしているサーバーは今のところないようです。

たしかに、サーバー側としては、面倒なことに巻き込まれたくないですし。アカウント停止することによって、JASRACが納得してくれたら、それで万事オッケー。ユーザー側が該当記事を非表示にすれば、淡々とアカウント復活させるだけのこと。ユーザーとしてもそれ以上争う人はいないでしょう。それ以上争うのなら、裁判するしかないし、ユーザーとしてもそこまで大事にしたくない、というのが一般的な反応だと思います。

長くなるので、著作権についての話は次の記事に続きます…

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