石原真理子さんの暴露本に思う

 石原真理子さんが暴露本を出したとのこと。私はまだ読んでいないが、内容はかなりきわどいものらしい。特に、昔不倫をしていた安全地帯の玉置さんのこと。彼に骨を折るほどの怪我をさせられたとか。ショックだった。

 暴露という形に、「今さら」という批判もあるようだが、私は気の毒だなあと思った。石原さんに同情してしまった。たぶん彼女の心の傷は今も癒えず、あれからずっと、痛み続けていると思うから。

 それは、石原さんにとっても、玉置さんにとっても、不幸な恋愛だったはず。だけどそれに気付かず、今でも恋愛感情を残しているようにみえる石原さんは、深く病んでいるように思う。

 健康な女性は、暴力をふるう男を好きになったりはしない。暴力をふるわれたら、怒り、悲しみ、すぐに自分を守ろうとするだろう。百年の恋だっていっぺんに冷める。そんな相手と、一秒だって一緒にはいられないはず。

 ひどい暴力をふるわれて、それでも離れられないのは、女性の側になにか深いトラウマがあるのだと思う。それが正常な判断力を狂わせ、幻影をみせる。

 不倫が騒がれた当時、年下の彼女が会見をして、そのときに見せた涙。対して、玉置さんは全く表に出てこなかった。今考えると、おかしいよなあと思う。猛烈なバッシングを受けたのは彼女だけで、なぜか玉置さんはあまり批判されていなかったような。

 あまりにも強烈な体験をしてしまうと、そこから抜け出すのはなかなか難しい。周囲のサポート、そして本人の変わろうとする強力な意志がなければ、自分を変えることはできないのだ。

 

 石原さんは、今、幸せではないと思う。苦しんでいると思う。もう終わったこととして涼やかな顔をしているのは表だけで、実際は今なお、消えない記憶にあがいているのではないだろうか。

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