ドラマ『平清盛』第15回 感想

 特別思い入れがあって見ているドラマではないので、時間があれば見る、程度だったのですが、今日の回はあまりに清盛が気の毒でした。

 毎回見ているわけではないので、あれなんですけども。

 清盛の責任じゃないところで、あれだけ悪しざまに罵られるというのは、見ていてつらいものがあります。

 なにかというと、「不吉」だの、「平氏に災いをもたらす」だの言われてしまうし。血がつながらない、でも実の弟同然に可愛がっていた家盛の死に際しては、宗子から母親とは思えない非情な言葉を投げつけられてしまうし。

 清盛は、弟の死を悲しむことすら許されないのかと。
 血が、そんなにも大事なのかと。

 そもそも、宗子の態度が、家盛を苦しませたんじゃ?と思いました。それまでは、無邪気に兄を慕う弟だったはず。

 忠正が清盛にひどいこと言ってるのに、それをやめさせない忠盛にも、苛々してしまいました。清盛を我が子として養育することは、棟梁として自分が決めたことなのに。

 忠正も、文句があるなら忠盛に言えばいい。

 赤ん坊の清盛に、どんな選択肢があったというのか。

 そして、ドラマ後半。曼荼羅に色付けをしていた清盛を、忠盛がやめさせようとする場面。

 忠盛があまりに自分勝手すぎて、清盛に同情してしまいました。いまさら、全部をなかったことにしようったって、無理です。それは、清盛を我が子として育てたことを否定するということで。じゃあ清盛に、いったいいまさら、何者になれというんでしょうか。

 ドラマとはいえ、清盛の気持ちを想像すると痛すぎて。

 最後に宗子が出てきます。その優しい言葉も、そらぞらしく聞こえてしまいました。

 これだけ「お前は望まれない子」なのだと、一門の者みんなから口ぐちに言われたら。心は壊れてしまうでしょう。そして、それを後からとりつくろったところで、傷跡は残りそうです。

 せめて、忠盛だけは、一貫して味方であってほしかったなあ。というか、忠盛、自分で決めた選択なんだから責任もってくれ~、と。心底、そう思いました。

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