ドラマ『もう一度君に、プロポーズ』第2話 感想

 ドラマ『もう一度君に、プロポーズ』を見ました。以下、感想を書いていますがネタばれしていますので、未見の方はご注意ください。

 俳優の竹野内豊さんが好きなので、見たドラマです。でも1話目は見てません。時間があれば見ようか、くらいの期待度で2話目だけを見たドラマですが、見終わった感想は、正直なところ、もう少し他の設定で竹野内さんが見たかったなあということで(^^;

 記憶をなくした妻に、もう一度恋をして、もう一度プロポーズをする・・・。きっと最終回は、ハッピーエンドに違いありません。
 記憶が戻るか戻らないかはさておき、二人が愛を確かめ合うのは容易に想像できます。というか、それ以外のラストはないだろうなあ。

 ほのぼの、というドラマなのだと思うのですが、面白いか、といわれると、即答できない自分がいました。

 それどころか、ほのかに漂う不快感はな~ぜ~という感じです。

 そのささやかな不快感の源をたどりますと。

 記憶をなくした妻、可南子(和久井映見さん)のあまりにも冷たすぎる態度、なのだと思います。波留(竹野内さん)に対して、あんまりひどいのではないのかと。

 たとえば5年間の記憶がすっぽり消えて。ある日、突然に全然知らない人が「夫です」と言ったら、たしかにそれはびっくりするでしょうし、いきなり一緒に暮らすのはつらいかもしれないですが。

 

 でも、その人が夫であることが総合的にみて本当のことならば、その人に対して、申し訳ない的な気持ちが、もう少し出るのが普通じゃないかなあと思いました。

 可南子は慎重で奥手な性格のようですが、だからってあそこまで波留を避けるのはちょっと、ひどすぎるかと。
 可南子が実家で療養しているところに、仕事帰りの波留が毎日のように立ち寄ってくれているのに、「会いたくないから」と門前払い食わせるのって、良心痛まないのかなあ。

 いや、別に全然知らない人であってもですね。その人がどうやら自分の夫であるらしく、家族もそれに異を唱えないなら、おそらくそれは真実だろうし、だったらもう少し歩み寄りがあってもいいんじゃないかと。
 2人で向かい合うのが怖いとしてもね。たとえばお母さんをまじえて3人でお茶飲むとか、それくらいの努力はしても、罰は当たらないはず。

 なのに、全面拒否。
 それを見ていると、「どんな経緯をたどって、この人は結婚したのだろうか」と不思議な気持ちになります。
 そこまで生理的に嫌な相手と、結婚できるものでしょうか。あれだけ慎重な性格であろう可南子が。
 交際の過程で、劇的な何かがあったのか。
 そしてその劇的な何かがなければ、2人は結ばれない運命だったのでしょうか。

 嫌な相手にしつこくされて、むやみに無礼な態度もとれず、戸惑っている女性・・・の姿にしかみえないんです。可南子。

 よっぽど結婚生活が嫌だったのか。
 忘れたいなにかがあったのかと勘繰ってしまうほどに。

 そしてそんな可南子をみていると、「いくら記憶をなくしたといっても、そこまで本能で拒絶するっていうのは、この先結婚生活続けるのは難しいかもしれないよ」とアドバイスしたくなりました。

 とにかく、拒絶の程度が半端じゃない気がします。和久井さんの演技がうまいのと、脚本と、演出と。

 けなげに妻の心を取り戻そうとする波留にも、言ってあげたくなる。

 「もう、無理だと思うよ。相当嫌われてるよ」と。

 結婚するほど好きな相手なら。もし記憶をなくしても、白紙の心で出会っても、やっぱり好きになると思うなあ。

 そして、その拒絶が見ていてあんまり気の毒なものだったので。予告で可南子の弟が、波留が女性と一緒のところを見て「なにやってんだあの人」と怒るシーン。思わず、弟に話しかけたくなってしまいました。

 「いやー、許してやってよ。無理もないと思うよ」と。

 あれだけ記憶をなくした妻に拒絶されて、別居続けてたら。そりゃさびしくもなるし、他の女性と一緒に歩く日もあるというものです。怒る方がおかしい。というか、許してやってくれと。

 ちなみに今回、眼福だったのは、波留が可南子の記憶を取り戻そうと、たいやきトークを繰り広げるシーン。
 竹野内さんの優しい笑顔が素敵でした。プライベートでも、親しい友人の前ではああいうふうに笑うのかなあって感じさせるような、自然な笑顔。心がほっこりしました。

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