ドラマ『リーガル・ハイ』第3話 感想

 ドラマ『リーガル・ハイ』第3話 を見ました。以下、感想を書いていますが、ネタばれしていますので未見の方はご注意ください。

 ストーカーネタの回でした。
 ストーカー・・・・うわ、嫌あね~、と簡単に切り捨ててしまえる話かと思いきや、今回はストーカーと言われた側の男性にも同情できる点があり。

 真知子(新垣結衣さん)が、自身の法科大学院時代の恋愛を今回のケースとだぶらせ、涙を浮かべて何度も、「そこに少しでも思いはなかったのか?」的なことを繰り返し、証言台の女性にぶつけるシーンには胸を打たれました。

 もはや裁判というか、真知子の癒えない傷の話になっていて(^^;

 相手の笑顔を、好意と受け取ってしまった過去の自分へのいたたまれなさ、そこに少しでも救いを見出したい必死さ、が透けてみえてました。

 あれ。このドラマってコメディだったはずじゃ? なんでこんな泣けるシーンを入れてくるんだ。卑怯者~、と思ってしまうほど、真知子が可哀想になって、感情移入してしまいました。

 真知子に勘違いさせた講師は、自分にちゃんとした特定の相手がいるのに、戯れで真知子の気持ちを利用したようで、腹立たしいです。あれ、真知子の気持ちはわかっててやってたもんなあ。
 講師と生徒の立場って、憧れが恋愛感情に発展することはよくある話で。だからこそ、年長者である講師の方が、気を遣う必要があるだろうと。

 個人的に二人きりでお茶にいったり、プレゼントを喜んで受け取ったり、そりゃ真知子が勘違いするのも無理ありません。

 それに比べると、裁判の方の被告人は、本人にも反省すべき点はあったんですけどね。

 だって、付き合う約束をしたわけでもなし、なにか具体的な言葉を言ってもらったわけでもなし。デートもなし。ただ、通勤のバスでいつも一緒になって仲良く話をするだけ。

 この状態で、結婚式に押しかけて花嫁奪略とか、それはたしかにストーカーと呼ばれても仕方ないかなあ・・・。女性側が、それまではっきり断らなかった点で、同情すべき点はあるとしても。

 ただ、普通は逮捕された時点で、目が覚めますよね。いくらそれまで盛り上がっていたとしても。
 だって、本当に相思相愛なら、なぜ相手の女性は証言してくれないのかっていう話ですし。逮捕されてなお、「ぼくたちは愛し合ってる」と思っているところはやはり、ちょっといきすぎた感じが否めません。

 ところで、裁判の場で、女性の夫と被告人、双方を見て思いました。夫と被告人と比べると、被告人がかっこよすぎない?(^^;
 これでストーカーとか、もてないうんぬんとか、ちょっと説得力に欠けるかと。もっとずっと、さえない感じの人の方が悲哀が増したのではないかと思いました。
 そしたら、初めて好きになった相手、初めて好意をみせてくれた相手への執着が暴走していく過程も自然ではないかと。

 被告人役の永山洵斗さん、普通に好青年なのが画面ににじみ出てくるし、モテモテだよなあと思わせるかっこよさでした。バスの乗客が、お似合いのカップルだったと証言していたのもうなずけます。
 危険な香りがしないんです。ストーカーというにはあまりにも・・・。いい人そうなのです。

 そして、今日も古美門(堺雅人)さんは面白かった。ものすごい存在感です。強烈なインパクト。全身から醸し出す変人っぷり。でも裁判は連戦連勝だし、なめらかな口調で自信満々に語られると、どんなおかしな理屈も、それらしく思えてくるのが不思議。
 そして、若手の井手(矢野聖人)にかます、一見優しさのようにみせかけた嫌味の言葉のいやらしさといったら・・・。

 あれ、井手は相当悔しかったと思いますが、見てる方はもうおかしくって(^^) 

 堺雅人さんて、芸達者ですね。二枚目のイメージがあったけど、このドラマでは本当に面白くって笑えます。

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