ドラマ『もう一度君に、プロポーズ』第4話 感想

 ドラマ『もう一度君に、プロポーズ』第4話を見ました。以下、感想を書いていますが、ネタばれも含んでおりますので、未見の方はご注意ください。

 ドラマというより、私はこの作品を、俳優、竹野内豊さんのPVとして楽しんでおります。今週もいろんな表情が見られて眼福でした。

 結婚して、好きな人と二人きりだと、こういう表情するのかなあ、とか思いつつ鑑賞。
 特に、ベンチで可南子(和久井映見さん)の横に座ったときの会話や動作などが可愛らしかったです。

 だけど相変わらず、可南子は波留(竹野内豊さん)を拒絶してるなあ~と思いながら見てました。一応、遠慮とか、気遣いとかあって、精一杯の譲歩はしてるんだろうけど、なんというか、全身から「拒絶感」が漂ってる感じで。

 よく、「生理的に嫌」、なんて言葉を、使う人がいますけれども。それ、言われる側の人間にとっては、たまったもんじゃない、とても失礼な言葉だとは常々思っていましたけれども。
 可南子にとっては、波留ってそういう存在なんじゃ? と、ついそんなことを考えてしまったり。

 確かに可南子は慎重派ではあるのでしょう。でも、いくら記憶をなくしたからといって、あそこまで夫だった人を拒絶するというのは、やっぱりおかしいような。
 記憶をなくし、まっさらな心に戻ったとしても。
 もう一度、恋愛がイチから始まれば、それでいいわけで。好きで結婚した相手なら、当然、同じ経過をもう一度たどるだけの話だと思うんですが。しかも、ハードルは最初より、相当低くなっているわけです。

 一度結婚した事実があり、相手は氏素性のしれない相手ではないのですから。

 それでもあれだけ拒否感が出てしまうっていうのは、あれですね。実は結婚はしたものの、いろいろ思うところはあったんだろうなあ、と・・・・。

 先週までの回では、可南子の弟、裕樹(山本裕典さん)を病的なシスコンだと思っていましたが、今週は、彼がいいこと言っていました。

>この5年間、姉は本当に幸せだったんでしょうか

 義弟が放つ言葉としてはかなり失礼かつキツイものでありますが、でもこれ、今の波留に、必要な言葉のような気がしました。

 幸せ・・・だったのかなあ。
 そうじゃなかったような、気がする・・・。

 たぶん波留は気付いてなかっただろうけど、可南子の中ではいろいろ、溜まっていたんじゃないだろうか。彼女は優等生タイプだからこそ、それが直接、離婚にまでは飛躍しないまでも。
 なんとか。狂い始めた歯車を元に戻そうと、必死に努力しても。どうしても自分の中に生まれてしまう違和感は、拭いきれなかったんではなかろうか。

 そう考えると、記憶をなくしてからの波留への態度に、納得してしまうのです。ずっとそういう思いを抱えてたなら、そうなるだろうなあって。

 可南子には、波留と結婚する以前につきあっていた一哉(袴田吉彦さん)という存在があったわけですが。再会したとき、戸惑いながらも、可南子は嬉しそうに照れてたもんなあ。波留を目の前にしたときとは、ずいぶん違うと思いました。
 あれ見たときに、波留は完敗だ~と、確信してしまったΣ(;・∀・)

 今の可南子は、たぶん波留のいない世界を望んでるんだと思います。実家にも来てほしくないだろうし、映画に誘われるのも、嬉しいというより、気が重いという感じで。
 もちろん、自分の方から、記憶を取り戻すために波留ともっと話したい、一緒にいたい、なんて感情はまるでもっていないみたいだし。

 波留は待つって言ってるけど。だったら、本当に可南子が望むまで、一切の接触を断つこと、できるのかなあ。

 そして、もしもそうした別離の時間の末に。可南子が別の人(例えば、一哉とか)との再スタートを望んだら、なにも恨みごとを言わず、黙って身を引くことができるのでしょうか。

 私のアドバイスとしては、波留はもういっそ、桂(倉科カナ)さんとくっついてしまってもいいんじゃないかと。極論かなあ。
 でも、嫌がる相手を振り向かせることは難しい・・・というか無理。

 人の好みなんて、そんなにあっさり変わるものじゃない。
 もちろん、第一印象は最悪だったけど、つきあううちに好きになっていった、というパターンはあるにしても。
 波留の場合、もう十分、可南子に彼の良さは伝わっていると思うのだ。波留の優しいところ、わかってるでしょう。一緒にいる時間もあった。言葉も交わした。

 だけど、前進した、というふうには見えない・・・。
 可南子からすると、波留という存在は、「優しくてすごくいい人なんだけど、恋人とか結婚となると、ちょっと考えられない」みたいな感じなんじゃないだろうか。

 待つよって、波留は言ったけれど。
 一切の接触を断ち、ただただ、じっと可南子が、自分から連絡してくれるのを待つ、なんてこと、できるのかなあ。
 だって、それが、可南子の望むことなんだろうし。今みたいに、ときどき連絡してきて、なんとか記憶を取り戻そうとする試みが、彼女には負担なんだろうし。

 

 これ、ほのぼのドラマなんだろうから、最終回はきっとハッピーエンドになると思ってますが。
 でももし、このドラマの登場人物が現実なら。

 『もう一度君に、プロポーズ(したかったけどできなかった)』になると思います。 

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