ドラマ『もう一度君に、プロポーズ』最終回 感想

 もうこのドラマの感想は書かないと言っておきながら、書いちゃいます。ドラマ『もう一度君に、プロポーズ』最終回の感想。

 なぜなら、ちょうど金曜日の放送時間にテレビの前に座れたもので。これはもう見るしかないと思いました。

 なんでも、流れに乗るということは大切だと思うのです。
 見るべきものなら、ちゃんとその時間に見られる環境が整う。

 心の奥底に、「竹野内豊さんはどんなプロポーズをするのだろう」という興味があったのも確かです。
 プロポーズ。最終回。どんな形になるんだろうなあっていう期待がありました。

 ハッピーエンドで終わるのはわかってました。ただ、そのシチュエーション。どういう感じで来るのかなあっていうのは興味津々です。

 オーソドックスに? 素朴に? 情熱的に?

 どんな決め台詞が用意されてるんだろう? 

 わくわくで最終回を見ていた私の、正直な感想です。
 以下、かなり辛口の感想となりますので、それでも構わない方だけご覧ください。ネタばれも含んでますので、ドラマ未見の方はご注意ください。

 まず、波留のプロポーズの場面。ものっすごく恥ずかしくなってしまって。目を逸らしました(/ー\*)

 セリフだけが浮いていたような。感情の伴わない言葉の羅列が、そこだけが強調されてもう、見ていてこそばゆくて、居たたまれなくなりました。

 私は波留に感情移入してドラマを見てたんですが、どうしても・・・波留が可南子を好きになったようには思えなかった・・・。

 そして、可南子も、本当に波留を好きになったようには思えなかったんです。

 なんというか。
 今までの経緯とか考えると(途中からは見てない回もありますが、あらすじは公式サイトで読んでます)、二人が再び愛情を確認しあうって、無理じゃないかい~と。

 それで、実際、波留の表情に、可南子への愛情は見えなかった気がする・・・なのに、歯の浮くような愛の台詞は。役者って、ツライのだなあ。

 可南子だってそうです。
 心がどうしても惹かれていく。偽っても、目が語ってしまう、みたいなところが、なかったような気がしました。

 でも、セリフ的には、二人はラブラブなわけで。もちろん、可南子は慎重で奥手の性格ゆえ、波留ほど直接的な愛の表現みたいなものは、ないですけどね。

 見ていて。
 あー、これはなんというか。竹野内さんも、和久井さんも、お疲れ様です、という気分になりました。

 すっごく無理なことをやらされてる感が。

 この流れで、二人が愛を確認し合うクライマックスって、不自然すぎるわ~という。

 全然惹かれあってない二人なのに、なんで教会でプロポーズなんていうシチュエーションが生まれてるんだろうという素朴な疑問。

 そこまでの盛り上がりがないのに、無理やりプロポーズ場面にもっていった感が、否めませんでした。

 もっとこう、可南子の中での変化を、丁寧に時間かけて見たかったです。最初は激しく拒絶していたものが、だんだん溶けて、むしろ惹かれていって、でも「言えない」みたいな。

 

 言葉にできなくても、絶対言えなくても、波留に対する揺るぎない思い。コップに、一滴ずつたまった水が、いつ溢れだすかという緊張感。表面張力で、ギリギリまで保ってたものが、波留のプロポーズの言葉で、決壊する、みたいなものがあれば。

 

 私がもしドラマを作ってたら、可南子をもっと、波留さん大好き設定にさせただろうなあ。もちろん、言葉に出してとかは一切なく。
 もう、どうしようもなく、目で追っちゃう、みたいな。

 

 波留を気遣って、可南子が一晩家泊まっていく場面がありましたけど。私だったらあそこで、同じ部屋で二人を寝かせたかなあ。

 それで、夜中に眠れない波留が、天井みつめて寝た状態のまま「起きてる?」って可南子に声かけて。
 可南子も仰向けに寝たままで、「起きてます」みたいな。

 以下、延々と妄想が続きますので、そういうの、大丈夫な人だけ読み進めてください。

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 それで、波留が自分の今までの気持ちを、ぼそぼそっと喋り始めたり。そして可南子が、波留の愛情を改めて知って、感動して泣いたり。でも夜中だし、真っ暗だし、声出さずに泣くから、波留は気付かない。

 「ありがと。今日泊まってくれたの、俺に気を遣ってくれたんだよね。もう十分だから。俺、わかったんだよ。可南子と結婚できて、本当に幸せだった。ありがとう。もう可南子は自由になっていいんだ」

 それで、暗闇にうかぶ可南子の顔が、くしゃっと歪んだり。
 自由になんかなりたくなくて。波留ともっと一緒にいたいものだから。でも、今までの自分の言動が招いた離婚への道筋、それをひっくり返すほどの勇気はなくて、何も言えなかったり。

 静かに、ただ涙が流れるんだけど、隣で寝てる波留は真っ暗な部屋の天井だけ見てて、全然気付かない、みたいな。

 それで、その翌日に、あの教会での電撃プロポーズだったらいいなあ。

 もうすっかり諦めてて、波留への思いと、離婚という現実に滅茶苦茶打ちのめされてる可南子が、あそこでいきなりプロポーズされて、一瞬あっけにとられて。
 それから満面の笑みになる、みたいなシーン、見たかったです。

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 そもそも、最終回見てて、あのソファで目覚めた波留が気の毒になりました。可南子~、ちゃんと寝室で寝るように言ってあげればよかったのに。
 あんなとこで眠ったら次の日、体痛いと思います。

 可南子自身は、どこで眠ったんだろうか。とか、余計なことが妙に気になりました。

 朝食作ってあげるのはいいけど、ソファで眠る波留のことは、気にならなかったのだろうか。

 

 最終回で一番見直したのは、可南子の弟、裕樹でした。おおー、なかなかいい青年じゃありませんか。それまでの子供っぽい言動はどこへやら、大人になるってこういうことなのね~と。

 桂も仕事に対して積極的だし、波留への淡い思いを過去のものにして、また新しい未来へ、着実に歩き始めてる。

 二人以外の人達も、めでたし、めでたしで終わりましたね。

 六年後。子供が生まれて、三人の光景はとても幸せそうでした。むしろ、あの教会でのプロポーズシーンより、幸福感は上だったような気がします。

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