瞬時に叶う

 夢を見た。

 急上昇する小型ヘリに乗って空中散歩。いちおう観光コースのはずなのだが、急上昇のスピードが半端ない( ̄Д ̄;;

 このパイロット。絶対空軍出身だろう…っていうか、このGを一般人に経験させるって、事故起きないのかな~とか思いつつ、耐える。いまさら降りれないし。

 やがて、Gは消える。
 ヘリは安定した飛行に入る。眼下に広がるのは、私の大好きな街の景色。赤いレンガの建物がシンボルマークだ。うっとり眺めながら思う。

 「これが、夜景だったら、もっと綺麗だろうなあ」

 次の瞬間、あっという間に夜の帳が下りる。街はたちまち、暗闇の中で宝石のようにきらきら光り始める。

 夢ってすごい。願ってから叶うまで、所要時間数秒。しかも、夢の中の自分は、そのことにまったく違和感を感じない。当然だと思って、それを見ている。

 空中から見る街の光に酔った。灯りのひとつひとつに、生活がある。だけどこうして遥か上空から眺めると、それらは美しい光の形だ。ざわめきも、この高さには届かない。ただ、光としてしか、認識できない。

 夢の不思議。願いは、瞬時に叶うということ。

 夢の中で、空中散歩を楽しんでいた。

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