ですよね~。

 もうこのドラマについては書かない、と前に言ったにも関わらず、またしてもちょっと書きたいことが出てきたので書きます。『もう一度君に、プロポーズ』の話。
 以下、ドラマのネタばれも含む話になりますので、ドラマ未見の方はご注意ください。

 

 私、このドラマを見ていたのは、竹野内豊さんという俳優が好きだったからなんですが。
 竹野内さんがこのドラマの宣伝で、和久井映見さんと一緒に、初回放送前にテレビに出ていたのを、今さらながら拝見したのですね。

 そのとき、おっしゃっていたのです。
 もし自分が波留の立場だったら?と問われて。

 思い出させようとするのは相手を追いつめることになる。お互い別の新しい人生をスタートさせることが、もしかしたら幸せなのでは?と。

 このインタビューを見て、ますますファンになりました。
 いや~、ほんと、そんな風に考えていたんですね。

 まったくその通りだと思いました。このインタビューの時点で、撮影は始まっていたようなので。だとしたらあの、可南子の拒絶がピークだった頃を撮っていたわけで。
 このような感想が出てくるのは、すごく自然なことのように思われました。

 夫は、記憶があるから、妻を愛してるんじゃないんですもんね。
 たとえ、自分と過ごした大切な時間の記憶を、全部失くしてしまったとしても。それどころか、自分を夫として認識してくれなかったとしても。

 まあそれは、大きな問題ではない、ような気がします。
 また始めればいいんだから。

 記憶がないから、嫌いになる? 当然NOですよね。

 そもそも、結婚の時点では、二人の夫婦としての歴史なんて白紙。
 またそこに戻るだけ。
 これから作っていけばいい。

 記憶がなくて、残念だな~と思う気持ちはあったとしても。

 絶対に思い出せ、だの。そんなことは言わないでしょう。相手が失った記憶に苦しんでるのを、目の前で見ていたら。
 むしろ、そこには触れないであげるか。もしくは、「いいよ、記憶なんて戻らなくても。これからまた一緒に、歩いてくんだから」って、励ますだろうなあ、竹野内さんなら。

 このドラマの場合、記憶をなくした妻は、記憶を失くしたことに困っているというより、「いきなり夫だと言われた見知らぬ男を、どうしても好きになれなくて困っていた」ように思えてなりません(^^;

 そんな二人がとる、最良の道とは?

 竹野内さんの素直な回答に、好感を覚えました。

 いや、本当に、全く持って異論の余地ない回答なんですけど。でもそれを言っちゃったら、ドラマの意味がなくなってしまうのでは~~って(^-^;

 それでも、ちゃんとドラマ用の美辞麗句じゃなく、本音で語ってくれるところに人間性が出ているなあと思ったのです。しかも、ズバっと直球で答えず(それ言っちゃったら、番宣にならない)、きちんとオブラートに包んでるし。スマートな人だなあ。

 どんな状況で出会っても。
 好きになる人のことは、好きになるでしょう。

 もし環境によって、好き嫌いが決まってしまうなら、しょせん、それだけの愛情かと。

 こんな状況下で出会ったから、好きになった。
 こんな状態だったから、なんとも思わなかった。
 はたまたこういう環境だったら、むしろ嫌いになった。

 そういうのって、あるのかな?

 

 その人が醸し出すものって。内側からにじみ出てくるものって。偽り続けることは難しいし、心が惹かれるものの前には、理由など意味がないでしょう。

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