ドラマ『WITH LOVE』の感想

10年ほど前に、『WITH LOVE』というドラマが放送されていました。

竹野内豊さんと田中美里さんが主演です。以下、感想を書いていますが、ネタバレも含んでおりますのでご注意ください。

このドラマ、なにが凄いって、竹野内さんの美貌を、あますことなくドラマに活かしているところが素晴らしい!

当たり役って言葉がありますけど、このドラマの主人公、CM作曲家の長谷川天(たかし)役は、竹野内さんにとって、まさに当たり役だったと思いますね。

あらすじは、CM作曲家の長谷川天(たかし)と銀行員の村上雨音(あまね)が、間違いメールをきっかけに「hata」と「てるてる坊主」としてメール交換をするようになり、お互い素性を隠して本音を書いているうちに恋におちていく・・・という、映画の『ハル』みたいなお話です。

主人公2人の心境の変化、その背景に描かれる人間模様がよく作られていて面白かったです。その一方、?というツッコミどころも満載で、回によって演出の差が激しいなと思ってましたが、後でその理由がわかりました。

脚本や演出が、複数の人によるものだったんですね。

だから、自分の好みの場面があるときもあれば、全く理解できないシーンも、両方存在したというわけです。

私は最終回の演出が苦手でした・・・。

ドラマで複数の脚本、演出というのは、よくあることなんでしょうか。一人の人が全部やったほうが、一貫性があるような気もしますが。

やっぱり人によって、物事の捉え方って違いますよね。回によってドラマの持ち味がブレていくのは、残念な気もします。

私が一番素敵だと思ったシーンは、薄暗いバーでの、天と雨音の出会いです。

天は連れの女性に罵声を浴びせられ、グラスの水をひっかけられるのですが、その水がたまたま近くにいた雨音にかかってしまいます。

ひっかけた側の女性は、怒りながら店を飛び出し、残された天は冷静に、「申し訳ない」と雨音にハンカチを差し出します。これがもう、ため息がこぼれるほどの美青年なんです。まさに少女漫画の世界で。

この1シーンだけで、このドラマは成功したと思います。

天(たかし)は元々バンドで成功したのですが、ボーカルのリナという女性とつきあっていて。その彼女が突然失踪したことからバンドは解散。その後彼は、CMなどの作曲家として活動していきます。しかし、リナとの絆が深かっただけに、その突然の失踪が彼に与えたショックは大きく。

リナの失踪から立ち直れない天(たかし)が、「hata」として「てるてる坊主」にメールを打つところに、胸を打たれました。

それがなかったら、間違いメールの相手に返事なんてしてないだろうなあって。リナが最後に残したのがてるてる坊主だったから、同じ名前を持つ相手に反応したのです。

天は、仕事は成功してるし美人のガールフレンド(藤原紀香さん演じる佳織)もいるし、傍目から見て幸せにはみえるんですけど、心にぽっかりあいた穴があるんですよね。それが、リナの失踪。

誰よりもわかりあえてると思い、全幅の信頼をおいた相手が、ある日突然いなくなった。

その答えを探し続けてる、演技がうまかったです。竹野内さんは、あんまり表情を変えない。変えないんだけど、瞳が寂しさを物語るというか。

部屋の雰囲気がまた、天の設定にぴったりで。無機質。コンクリート打ちっぱなしの、モノトーンの部屋。

GFの佳織とは打ち解け、互いに干渉しあわない緩い関係ではあるけれど、決して部屋の鍵は渡さない、とか。

理由もわからないまま置いていかれて、傷ついてる。だからもう一度誰かと、深く関わるのを怖れてるんだと思いました。

天は淡々としていて。あんまり物事に動じなくて、そのクールなところがかっこよかったです。表情を変えないけど、でもそれは心が動いてないわけじゃないんだなあ。

天なりに考えてるし、思いやりをみせたりもする。

ドラマの中で、雨音は及川光博さん演じる吉田につきまとわれます。雨音の友人たちは、天に「彼氏のふりをしてほしい」と頼むのですが、これを引き受けてしまうところが偉い。最初は嫌がって「どうして俺が・・」という感じなのですが、結局は助けてしまう。

これも、優しさだと思いました。困って助けを求められたら応じてしまうという。これ、天には全くメリットないですからね。このとき、雨音のことをなんとも思ってないですし、こういう他人の恋愛に干渉すれば、相手の男に逆恨みされることもあるわけで。

対する雨音は・・・。私はドラマの雨音を、好きにはなれませんでした。仕事でも、自分のミスをあんまり反省してなくて、うまくいかないことを人のせいにしている部分があったような。

たとえば、間違って他人の書類を天に渡してしまい、天に確かめたところ「捨てた」と言われて憤慨するのですが、これ、天を責める権利なんてどこにもないわけで。

天にしてみたら、もらった書類の中に1枚変なものが混じってたから、深く考えずに捨てただけだと思うんですよね。間違って渡したのは雨音の責任で、捨てたと言われて「ひどい」なんて言われる筋合いはないわけです。

彼氏のふりをしてもらったことに対しても。雨音はキスされて憤慨しますが。流れを見ていると、天がそれほど出すぎた真似をしたとも思えなくて。

吉田はかなり執拗だったし、初対面でも天はそれを見抜き、これくらいしなければ、諦めないんじゃないかと思ったんでしょう。

友達が勝手に頼んだことなのに・・・と、天に怒りをぶつける雨音には呆れてしまいました。全部友達のせいなのか?という。そりゃ、後で友達には怒ってもいいと思うけど、そもそも全く関係のない天をあの場所に引きずりこんでおいて、怒るというのが理解できません。変なこと頼んですみませんでしたって、それくらいは言っても罰は当たらないような・・。

そもそも、私が最初に「ダメだこりゃ」と呆れたのは、雨音が借りたハンカチを返すのに、佳織の目の前で、平気で天に声をかけたところです。

普通女性連れの男性に声かけるときって、気を遣うと思うんですが。誤解されたくないし。

それを平気で、声がけする無神経さに驚きました。この時点で、雨音に共感できなくなっている自分がいました。

このドラマの中で、いいなあと思ったのは天と、天の所属する会社の社長(浅田美代子さん)ですね。

社長は、妙に媚びたところがなく、ビジネスライクで気持ちがよかったです。このドラマは、作曲家とスポンサー、広告代理店の力関係を描いてるシーンもたくさんあって。きれいごとで済まない業界の、裏の一面なども出てきましたが、そんな中でも社長は、一本筋が通っている人物だと思いました。

ビジネスはビジネス。

それが逆に、優しさなのです。

表面だけ友達面するよりその方がよほど、本音勝負のような。口先だけの、その場限りのお世辞よりよほど、真剣で。

天の才能に惚れている社長だからこそ、辛口のコメントも言うし、それが結局は、天のためになっている。他には誰も、本当のことなんて、言ってくれないから。

天の気持ちが伝わってくるドラマだなあと思ってみてました。表面上は社会的に成功しているし、なんの文句があるんだって感じですけど。内心、信じていた人が突然いなくなったショックは大きく。そして、ゆるやかに続く昔なじみの女性との関係も、癒される部分がある一方で、このままじゃいけないというジレンマが、あったんじゃないかなあって。

どんなに仕事で成功しても、それをわかちあえる人がいなかったら、きっと寂しいだろうなあ。ある意味、そのために人は働いているんじゃないかとも、思うのです。心から信頼できる誰かと、喜びをわかちあうために。

帰っていく場所を持たない人は、だから空虚なんだと思う。そして天もやっぱり、満たされてはいなかったような。

後半、リナと再会したシーンがよかったです。そうなんですよ、意外に、いなくなった本人はケロっとしてるもんです。でも、もう一度会うことは重要だった。納得する部分があると思うので。人づてではなく、本人同士が向かい合うことが必要だった。リナが自分の意志で失踪したということがわかれば、天にはもうそれ以上、思い残すことはないはずです。リナに再会して、天はふっきれたと思う。失踪した張本人にちゃんと向き合って、理由はなんであれ、本人の意志でいなくなったのだと、それを確認できたのだから。

自分の中で納得できなければ、思い出はいつまでも美しく、人の心を縛りつけるものなのでしょう。

このドラマの残念なところは、最終回ですね。演出もそうだし、脚本も、ハッピーエンドではないほうがかえって、盛り上がったのではないかと思いました。天がピアノを弾き始めたとき、ウエディングドレス姿の雨音が涙を流すシーンがよかったです。そのときを最終回にすればよかったのに、と思いました。あのとき初めて、雨音は天があの「hata」だと気付いたわけで。でももう、戻れない。

自分を「hata」ではないと否定する天の優しさも、ぐっときました。今さら名乗ったところで、仕方ないという気持ちはよくわかります。あえて、別人だと否定することで、雨音の心の負担を軽くしてあげた。

せつないけど、二人は抱きしめあうこともないまま、天が否定したまま別れて最終回を迎えた方がよかったのではないかと思います。そして最後にもう一往復だけ、メールを交換し合ったら、よかったのではないかと・・・。メールで始まった2人が、それぞれ成長してまた、元の生活に戻っていく。ほろ苦いけど、そんな最終回が見たかったです。

天は・・・、実は雨音をそれほど好きではなかったような気がするのは、私だけでしょうか(^^; メールの向こうにいた「てるてる坊主」という架空の人物に恋していても、それはイコール雨音ではなかったような気がするのです。

雨音は、思いっきり天に恋していましたけどね。「hata」も天も全部ひっくるめて、もう全身で、「大好きです」光線を発していたような。天は、本当に素敵な人でした。外面も、内面も。

竹野内豊さんはかっこいい俳優さんだなあと思っていても、こんなに美しい表情をみせる人だとは、思っていませんでした。姿だけでも、ドラマを見る価値はあります。あまり感情を表に出さないところがまた、クールで素敵でした。表情を大げさに変えたりとか、声を荒げたり、派手に泣いたりというのではなく。静かに目で語る、という感じです。

そして、言葉よりも行動で、優しさを示すところがよかった。雨音に比べて、ずいぶん大人でした。それだけ、いろんな葛藤を抱えて生きてきた人なんだと思いました。

主題歌は、MY LITTLE LOVERの『DESTINY』で、このドラマにぴったりです。

>この世界は 終わっても

この歌詞がいいんです。人との出会いは儚くて、でもそこで生まれた感情や、学んだことはずっと残るわけで。終わった世界があれば、また始まる世界があって。「hata」と「てるてる坊主」の生きた、メールという小さな世界を、暗示するような歌詞だと思いました。

「ドラマ『WITH LOVE』の感想」への14件のフィードバック

  1. カロンさん、こんにちは。
    WITH LOVEの検索から、カロンさんにたどり着きました。
    放送から21年経ったドラマを偶然2日前に見て、夢中になりました。カロンさんの投稿からも11年経っていますね(笑)
    竹野内豊さんの天は、本当にパーフェクト。竹野内豊さん=天。本当に美しくて、セクシーで、狂おしい人・・・と言う感じで、このドラマは、この1点でほぼ満足できる作品と言えそうです。
    最終回については(笑)を禁じえませんでしたが、恐らくスポンサーの怒りを買ってでも死守したあの無駄な復習時間によって、全くのハッピーエンドでも悲劇でもない天と雨音のこれからの空気感を違和感なくイメージできたかなと思いました。結局、誰といてもいなくても、天はひとりで苦しみ続けるでしょう。だから、雨音のようにどこか無神経な女性が必要かもしれません。来ない雨音を待ってずぶぬれになっていた天の一途さは切なくて胸キュンの極致でしたが、いつ来るかわからない何かを待ち続ける一途さが、天の創作の原動力なのだろうと思います。

    WITH LOVEでたどり着いたカロンさんのお部屋(笑)で、久しぶりにくつろいで過ごさせていただき、ありがとうございました。私にとっての冥王星は、一番遠くて一番引力のある☆です。
    またお邪魔させてください。

    PS.玉置浩二さんがプレゼントしたNever Say Goodbyeという曲をマリーンさんが歌っているユーチューブ動画があります。30年前の曲ですが、最近見つけて感動しました。よろしければ、ぜひ。
    https://www.youtube.com/watch?v=QOdVq4BsGrA

  2. 永倉さんこんばんは。そうですか、放送から21年経った今、夢中になりましたか。お気持ちすごくわかります。このところ、どこのテレビ局もドラマの低視聴率に悩んでいますが、『WITH LOVE』を再放送したら、結構な視聴率がとれるんじゃないかなあと、私もそんなことを妄想したりしています(^^)
    それくらい竹野内さんの魅力が存分に発揮された、時代を超越した名作でした。最終回については本当にどうしてああなってしまったのか、惜しまれますが、間違いメールでの出会い、という、当時としては最先端のシチュエーションを、強調することがおしゃれだと思っての結果なのかもしれません。

    >結局、誰といてもいなくても、天はひとりで苦しみ続けるでしょう

    そうですね。少なくとも雨音と一緒にいて、天が幸せになる未来が見えない…天が会いたかったのは、リナの幻影の向こうに浮かぶ、てるてる坊主だったから。

    ブログ、いつでもまた、遊びに来てください。お待ちしております(^^)

    マリーンさんが歌っている動画、拝見しました。Never Say Goodbye とても素敵な曲なのですが、幸福感あふれる歌詞に違和感が。うーん、違う歌詞だともっと違うイメージの曲になるのかな?と思い、調べてみたら、なんと玉置さんご自身が、後に違う曲名で歌われているのですね。そのときの作詞は須藤晃さん。
    この曲、もし松井五郎さんが詞を書いたら、どんな感じになるのか、聴いてみたいです。玉置さんの作る音は根底に哀しさがあって、ハッピーエンドじゃない感覚があります。
    素敵な曲を教えてくださって、ありがとうございました。

  3. コロナ禍で時間がたっぷりでき、竹野内豊にはまりました。超イケメンの若い時から、最近の渋目の役まで、本当に役柄よって七変化しますよね。
    私は、このwith loveが竹野内豊の国宝級の美しさが出てるドラマと思ってます。もう22年も経ってインターネットの環境も劇的に変わりました。内容は古くなっていますが、竹野内豊のイケメンぶりを感じてもらえる最高の作品です。
    少々ストーリートに無理があり、相手役の女優さんがいまいちだったけど、それを差し引いても、目の保養をせさてもらいました。なん十年前のテレビの話ができるサイトがあって嬉しいです。

  4. ノアノアさんこんばんは。
    本当に、ノアノアさんの「国宝級の美しさ」という表現が決して大げさでないくらい、竹野内さんの輝きがすごかったですね。あの輝きを求めて、私も竹野内さんの他のドラマや映画を見たりしましたが、設定や年齢、髪型も含めて「with love」の破壊力はすさまじく、それを越える作品にはまだ出会えていません。大好きなドラマです。
    あのコンクリート打ちっぱなしの無機質な部屋が、天によく似合っていました。

  5. 私もWITH LOVEの竹野内豊に魅了された1人です。そして、もうひとつ私を魅了したのがonce in a blue moonです。この曲を知るまでは言葉の意味を知りませんでしたが、曲も言葉も心に染みました。当時近くの本屋さんで楽譜を購入し、今でも大切に保管しています。
    最終回については、確かにメールの暗唱が長すぎましたね。終わった後もモヤモヤしてスッキリしませんでした。
    少しだけ皆さんと違うのは、天は雨音の真面目さや優しさに惹かれかけていたのではないか?全く興味のない異性だったら、あれほど関わらなかったと思うのです。恋人同士の天と雨音は想像できませんが、天は意外に結婚相手としては、家庭を守ってくれる堅実な相手(雨音のような人)を選ぶような気もします。

    1. さとちゃんさんこんばんは。コメントありがとうございます。
      私が思うのは、天は雨音の真面目さには好意を持っていたのかもしれないですが、でもそれは恋じゃないなーと。天の雨音を見る目が、あまりにも心動いてなくて。好きな相手を見る目じゃなかったような(^^;
      雨音、あんまり優しい女性という感じがしないです。雨音が天のために心を尽くしたことって、なかったように思います。天の方はかなり雨音のことを気遣っていましたが。(雨音がそれに気付かないところがまた、実に雨音らしい)

      天が結婚相手に雨音を選ぶかどうかは、私は選ばない方に賭けます!天は結婚というか、恋愛というか、女性自体に絶望してると思います。結婚しなくちゃいけない、という気にもなってないし、あの最終回が本当に不可解で、謎な最後でした。

      雨音のことは別に嫌いではないし知人として好感くらいは持っているのでしょうが、うーん。さとちゃんさんの「全く興味のない異性」という言葉に触れて思ったのですが、雨音は、天にとって新鮮であったことは確かですよね。雨音は、他の女性と全く違っていた。

      天の美貌も、才能も、名誉も、成功も、お金も。
      雨音は、まるで全く見えてないかのように、天に対応しましたよね。天にとってそれは、とても新鮮な経験だったのかもしれません。女性からあんなに邪険に扱われたこと、なかったんじゃないかな(^^;
      ああやって美男子で、成功して、全部を手に入れた(かのようにみえる)人にとって、自分を粗雑に扱う女性は貴重で、自分の内面だけを正当に評価してくれているようで、安心できたのかもしれません。たとえ何を失ったとしても、その人が死ぬまで、内面(つまり心)だけは、残りますもんね。うわべではない本当の自分を、まっさらな自分を評価してくれる人として、天は雨音を見ていたのかもしれません。

      天が、オンライン上の「てるてる坊主」に恋したのも、そこが原点かなあと。「てるてる坊主」は、成功者の天ではなく、ただの無名の音楽家である、hataを好きだというスタンスだったから。
      見えない相手には期待も高まったでしょうし。でも、雨音がてるてる坊主だとわかったとき、天は絶対、瞬間的に、失望したと思うのです。少なくとも、「心拍数が跳ね上がって高揚する」なんてことはなかったはず・・・。

      パーティーでonce in a blue moon を弾いたとき。天は、幻の「てるてる坊主」に向けて、弾いていたのかもしれません。自分の幻の相手に、別れを告げるために。

  6. お返事ありがとうございます。
    カロンさんがおっしゃるとおり、優しさを感じられるシーンは天の方が多かったですね。一途なのも天の方かも‥
    雨の中ずっとてるてる坊主を待ち続けたのも、リナさんを忘れられなかったのも一途がゆえだったのだと思います。
    雨音は芯の強い女性ですね。確かに天が出会ったことのないタイプだったのでしょう。
    エリート商社マンとの結婚を捨て、美人アナウンサー?(藤原紀香)からの求愛を断って結ばれたラストでしたが、なんとも寂しい抱擁でした。(キスがなかったことも)
    唯一の救いは、その後の遠距離恋愛のパリー東京間のメールの中に「‥君を想い‥」という言葉があり、完成したCDジャケットの真ん中にメールの線で描かれたハートがあった事。最後にWITH LOVE とあったことでしょうか‥

  7. さとちゃんさんこんばんは(^^)
    寂しい抱擁、そうそう、そうでしたよー。思い出しました。あのときの天の目。ずっと会いたかった大好きな相手と初めて抱きしめあった人の目ではなかったです・・・。最終回でどんな2人が見られるのか楽しみにしていたので、かなりガッカリしました。
    天は一途だと思います。あふれ出る真面目オーラは、演技や台本というだけでなく、竹野内豊さんの人柄そのものでもあるのかなあ?などと想像しながらドラマを見ていました。
    私は、雨音が吉田さんと結婚することを決め、婚約パーティーを開いた時点で、なんだか雨音に対する評価が急降下してしまいました。どうでもよくなったというか、私が天だったら雨音に対して「百年の恋も冷める」状態です。なぜ吉田さんなんだという・・・。
    選ぶ相手は、その人の内面を映す鏡。吉田さんを選んだ雨音を、「君はそういう人なんだね・・・」と冷たく見てしまいそうです。
    イケメン天が、hataさんだと知ったとたんに「大好き」を爆発させた雨音でしたが、天にとってはその姿も、げんなりするものだったのではないかと想像します。他の人と結婚しようとしているのに、hataが現れたらそっちへなびくの? 婚約パーティーで、取り残された吉田さんの立場、ないですね(^^;

  8. 初めまして。本当に最近スカパーで with loveを見てこちらに辿り着きました。皆様の書込みも素晴らしい。雨音役の田中美里さんは地元出身の好きな女優さんですが、このドラマでは「田舎出身の冴えない真面目女子」の役に徹してますよね。銀行の窓口でもわざわざ眼鏡を掛けさせていますし。このドラマ自体、竹野内さんを光るように練ってあるので、相手役なのに、田中美里さん随分損しちゃった感じです。寂しい抱擁はきっと握手と同じで、ただの文字だけの女、ネットの相手が実在していた、そっと目を閉じて抱きしめて形を確かめただけと思っています。大恋愛になるとは思わないけどお見合い結婚みたいに長く続く相手じゃないでしょうか。竹野内さんの眼、素敵だなぁと思いますが、吉田さんの全てを飲み込むような眼差しもなかなか魅惑的だと思いました。

  9. カーネイションさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
    最近ご覧になったとのこと。やはりいいドラマは、時代を経ても新たなファンを獲得しますね(^^)
    確かに田中美里さん、実はすごい綺麗な女性なのに、なぜか with love の雨音はあまり魅力的に見えないんですよね・・・。なぜだろう。あまり笑わないからかな。眼鏡はおしゃれなの使ってると思うんですが。本当にダサく見せたかったら、もっと無骨な感じの眼鏡を使うと思うので。
    「ドラマ自体、竹野内さんを光るように練ってある」と考察されてますが、私は、「竹野内さんが勝手に光っちゃった」パターンかなと想像してます。
    もちろん、ドラマ制作陣が天をかっこよく描きたかったのはその通りだと思うんですが、その意図を遥かに超えて、あのときの竹野内さんはズバリその役にハマりこんで、どんどん勝手に加速していっちゃったんじゃないかと。
    カーネイションさんの「寂しい抱擁はきっと握手と同じ」という言葉に感激しました。まさにそれだと思います。。あの抱擁、天にとっては握手だったんだなあ。
    「そっと目を閉じて抱きしめて形を確かめただけ」という言葉のチョイスにもぐっときました。
    でもお見合い結婚みたいに長く続く相手だという意見には同意できないです。一応ドラマではその後お付き合いが始まり、ということを暗示させた映像になってましたが、あの抱擁のときの天の表情を見る限り、私は「あれが最初で最後の触れ合い」だったんだと思うのです。天の思いも知らずに一人で盛り上がったであろう雨音が、もしあの後、天から「これからもお友達で」みたいなことを言われたら。
    雨音はさぞかしネチネチと、「どうしてですか?」「ひどい。その気にさせといて」「私が馬鹿みたいじゃないですか」と、言いそうとか、ついつい想像してしまいました(^^;

  10. 私はかなり年配の男性です。1998年の初オンエアの時、夢中で観ていました。全話では無いのですがYouTubeで見付けて20数年ぶりに観て、改めて「良さ」を感じました。女性の皆さんには最終回と雨音が不評の様ですが、私はメールのやり取りを復唱し合った後、抱き寄せる展開は自然で在り美しい!と感じました。天が格好良かったのは、雨音がハタが天だと知った後に彼女に対して取った態度ですね。只、雨音の為を想い自分のテルテル坊主への「真実の想い」を捨て去ろう!とした。男として格好良いです。やはりリナへの尽きない慕情を言わば清算出来た事で、雨音への想いに踏み切れた!のだと思います。天は基本的に孤独をかこつ男です。心の隙間を埋めてくれるモノを求め続けますが、そう簡単に得られるのか?男としての私と天のテーマは同じです。女性には理解し難いかも知れません。長文乱筆、失礼致しました。

    1. 心の隙間を埋めてくれるモノは見つけられるのか?さんこんにちは。コメントありがとうございます。
      熱いコメントに驚きました。このドラマ、女性ファンが多い反面、男性からみると、「バカバカしい」と一蹴されそうな乙女ドラマだと思っていたからです。男性目線での、長谷川天への絶賛は新鮮です。本当に、天は雨音への気遣いが素晴らしかったですよね。盛り上がってる雨音が一線を越えてこちらにこないよう、すべてがバレた後でも「何のこと?」とすっとぼけて、決して近寄らせなかった見えない優しさに、女性視聴者はみんなハートを撃ち抜かれていたと思います(^^)
      ただ、天が雨音に恋していたかどうかは、最初から最後まで、それはないなーと思えてならないのです。雨音は他の女性と違って、天にキャーキャー言わなかったから、外見ではなく内面を見られていると感じて多少の好感はもっていたと思いますが、でもそれは恋愛感情ではなく。
      天が雨音に恋していなかったことが一番わかるのは、「hataさん」と初めて呼びかけられたときの表情だと思うのです。そのとき、びっくりした一方で、苦悩が一切見えなかったように思います。もし天が雨音を大好きだったら、雨音がてるてる坊主だと分かった瞬間に、やっと会えた歓喜と、その人が他人と婚約している絶望の、相反する二つの感情に揺り動かされてとても平静ではいられなかったでしょう。私はむしろ、天の表情に「え?あのてるてる坊主は、雨音だったのか・・・」という、失望すら感じてしまいました。
      婚約パーティーで、どこの誰ともわからぬてるてる坊主への思いをこめて、ピアノを弾く天は神々しいほど美しかった。それは、天がてるてる坊主に恋していたから、と私は思いました。もう会えないけれど、この世界のどこかにいるてるてる坊主に対して、彼はありったけの思いをこめて弾いたんだと思います。恋するとき、人は一番きれいになる。天が恋する相手に音楽を捧げた時、そこに雨音が入る隙間など、どこにもない。いや、そこまでいうと言い過ぎか。雨音さん、ごめんね(^^;
      雨音は、hata抜きに、現実の天に惹かれていた。けれど天は、てるてる坊主抜きの現実の雨音に、惹かれているようにみえなかった。その違いがあるのかなと。雨音はきっと、吉田さんと婚約しながら、一方で長谷川天に対して特別な思いがあったと思うんです。それで婚約パーティに招いた。しかも前日の電話(笑)。そういうずるさを、たぶん私に限らず女性は見抜くから、雨音はイマイチ不評なんだと思います。
      天は基本的に孤独な男だというのは、私も全面的に同意します。天の心の隙間を埋めてくれる人は、世界中のどこかには存在はするんでしょう。けれどたぶん、一生出会えない。天の顔も、名声も、その出会いをたぶん邪魔してしまうから。天は、顔も名声もないネット上の世界でつかの間、幻のてるてる坊主に触れ、夢をみた。このドラマが人の心を打つのは、その儚さゆえなのではないかと思いました。

  11. 天は孤独をかこつ男。と書きましたが、かこつの意味を間違えていました。天は自分の孤独を、ひとり静かに受け止める!寂しくも強い男です。決して泣き言を言ったり他人のせいにしない。それでも、やはり心の隙間を埋めたい。雨音はそれに相応しい女性だと思います。雨音は本当に天ハタに心惹かれています。純愛でしょう。七夕の夜、天に再会してピアノの曲に導かれ天の姿を観た。その表情は女の優しさ慈愛を感じさせました。竹之内が最高に格好良かった本作ですが、雨音役は田中美里で良かった。のだと私は思います。

    1. たしかに、雨音役は田中美里さんでよかったと思います。私の場合、天の孤独を際立たせるという意味で、ですが(^^;そう思っています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です