「青い壺」 有吉佐和子 著 感想

「青い壺」有吉佐和子 著を読みました。以下、感想を書いていますが、ネタバレ含んでおりますので未読の方はご注意ください。

ずいぶん昔に出版された本だけれど、再ブームだと聞いて読み始めた本。時代を経て、新たに評価されたということは、それだけ本物だという証ではないだろうか。

読んでみて、これが、「偽物」の話だということが、感慨深かった。

高そうな壺、時代物の壺、という人の思いこみによって、次から次へと売られていく青い壺。でも、結局のところ、誰からも本当の意味で大事にされることはなく、結局は偽物のまま、壺の作者の目前へ舞い戻るのである。けれど、そのとき、壺の作者である省造は、今まで信じていた古美術鑑定の目利き、評論家の園田の鑑定能力が、お粗末であることを思い知る。

自分が作った壺を、中国の十二世紀初頭の作品と言い切る園田は、哀れですらある。その瞬間これまでの、牧田が園田に寄せていた信頼や尊敬の念は、ガラガラと崩れ落ちたであろう。園田がこれは本物だとむきになればなるほど、己の審美眼がお粗末であったと自白しているようなもので、二人の間の微妙な空気は、読んでいていたたまれなかった。

本の中で、印象的なエピソードを挙げてみる。

まず第二話の寅三。定年後の悲哀がせつなすぎる。奥さんに疎まれる描写もかわいそうだったが、副社長に歓迎されてない寅三も悲しい。そして、半年前まで勤務していた庶務課へ行き、元の椅子に座り、判を押し始める狂気の寅三。向けられる憐みの視線。臨場感があって、胸が痛くなってしまった。

とてもまじめに頑張ってきた人だろうに。こうしたことは、珍しい話じゃないんだろうなと。

しかも第四話で「この家に置くことはならん。僕は見るのも嫌だ」とまで、副社長に嫌われてるのがなんとも。そりゃプレゼントに青磁の壺って相手の好みを無視する暴挙かもしれないが、そこまで嫌うことはないだろう。そこまで嫌うってことはつまり、それは送り主である寅三への嫌悪であり、寅三が軽んじられている証拠なわけで。

寅三気の毒だなあ。同情してしまう。

第九話の、弓香の京都の話にも引き込まれた。女性同士の旅で、大勢だから皆のやりたいことがバラバラなのも、よくある話。

私は三恵子の怒りが当然だと思ったが、ただ高齢者の旅にいろいろ訪問先を詰め込みすぎるのも、失敗なんだよね。疲れちゃうから。

高くていいから、雰囲気のいい料亭でおいしいものを少しだけ食べたい。量は食べられない。あとは豪華な旅館の部屋で、日常を忘れて同年代の友人とおしゃべり三昧。

それが、御一行様の多数派意見だったんだろうなあ。そもそもお金に余裕のない人は来てないだろうから、安くしなくちゃという気遣いは無用。みなさん、いいお年なのだし、お金は持っているのだろう。

でもそんなお金を持っていて、運転手までついてくる弓香が、安さにつられて別に欲しくもないであろう青磁の壺を買ってしまうところに、人間の業を感じる。

欲しくないけど安いから買った壺は、あっさり孫の悠子へ。そりゃそうだ。弓香にとって青磁の壺は、思いのほか安く買えた掘り出し物、以外の何物でもなく。思い入れはないのだから。

第十二話のシメが、実は一番幸せで、物の価値がわかっている人間なのかもしれない。シメは青磁の壺ではなく、バラに夢中。バラの花びらで枕を作るだなんて、優雅な作業だなあと思う。

きらびやかなタレントも、お金を持っているであろう弓香も、気難しい老人(後に出てくる評論家の園田)も、健康を害して病院のベッドの上では幸せそうには見えない。

シメの朴訥な方言、まじめな働きっぷり、そしてその上に築かれたささやかな幸せが暖かい。園田が青磁を手に入れながらも、終始ピリついて幸せそうに見えない一方で、本当に好きなもの(バラの花びらの枕)を作る幸福なシメの姿が対照的だ。物の価値を、一番わかって享受しているのって、全編通して、実はシメじゃないかと。

青磁の壺を、美しいと皆ほめたたえるけれど。みんな、その美しさの向こうにある、お金という価値(時代物で高い)にとらわれて、その幻を美しいと思い込んでいるのではあるまいか。その証拠に、皆、たやすく青磁の壺を手放してしまう。大事に眺め、大切にしまっている人が誰もいないんだよなあ。

だから青磁の壺は落ち着かない。人から人へ、次々と持ち主が変わっていく。本当に壺を愛している人はいないから。

あげく、最後の「自分もこれからは作品に刻印するのはやめておこう」という省造の宣言は、これからも偽物を作り続けます宣言で、いかにも肖造らしい。究極の美しさを求める本物の芸術家なら、絶対に吐かないセリフ。

だが、そんな省造が作った青磁の壺だからこそ、同じような「偽物」の魂をもつ人たちの琴線に触れたのだろう。

とても面白い本でした。

坂口杏里さんの3度目の逮捕

坂口杏里さんが、3度目の逮捕だそうです。ヤフーニュースなどでは、誰かなんとかしてあげてという声が上がっていましたが、そんなに簡単な話ではないと思います。

坂口さんが、独りで暮らしていくのはきっと、とても難しいことだとこれまでの経過を見て思いますが、じゃあ今誰かに何かができるかというと、誰もなんにもできないのではないでしょうか。

こういう特性の方をなんとかしようと思うなら、本当にその方が人生を終えるまで、誰かがずっと見守らなければならないけれど。身内のお兄さんや継父でさえ無理なら、他人にはなおさら無理。

自立できない一人の人間を、最後まで面倒みるというのは、やれるとしたら親くらいしかないのでは?兄弟だって難しいし、そこまでの責任を負ったらその人の人生がつぶれます。

私は坂口さんに似た状況の方を何人か知っていますが、皆さんとてもプライドは高いです。コンプレックスの裏返しかもしれませんが、「私はできる」という主張は揺らぎませんし、助けの手を差し伸べても払いのけられます。

福祉に頼るべき、というのは簡単ですが、本人が助けを拒否し、「自分でできる」と言い張れば、強制的にというのはできないと思うのです。その「助け」というのが、お金だけであれば、喜んで受け取るのかもしれませんが。ただ、杏里さんが望むままにお金を渡しても、ここまででOKという際限がない。また、お金を渡すだけでは何の解決にもならないばかりか、むしろお金の援助を受けることで、よくない輩が接近したり、新たなトラブルに発展したりという未来が容易に想像できます。

お金をきちんと管理できない人がお金をたくさん持ったら、悲劇しかありません。

杏里さんがどうしたら普通に暮らせたのか。

今となってはどうしようもないことですが、まずは、お母さんの坂口良子さんが杏里さんの特性を理解し、杏里さんに合った学校(特別支援学校)や、特別支援学級に入れることが第一歩だったと思います。

バラエティに出ていた杏里さんは、成績の悪さを笑いに変えていましたが、通信簿の内容を聞く限り、ちょっと成績が悪いというレベルではなく、授業に全くついていけないレベルでした。本人も相当つらかったと思います。わけのわからない授業を、座って聞き続ける生活が毎日続くわけです。苦行です。

特別支援学校や、特別支援学級で、杏里さんに合った授業を受けることが必要だったのでは?と思いました。学校側が支援級だと判断しても、親が「嫌だ。この子は普通級に行く」と言えば、それが通ってしまうのでしょうか。

杏里さんは、自分の学力状況にあった支援の学校や学級で学ぶことが大事だったでしょう。その上でお母さんの坂口良子さんが、親戚の中で信頼できる人に、お金を託して杏里さんの今後を託すことが、ベストな方法だったと思います。そして杏里さんに、その人の言うことを聞くよう、言い聞かせることも大事です。

お母さん亡き後、誰の言うことも聞かない、聞けない状態になってしまったのが、不幸だなと思います。

嘘をつく人は、信用できない

先日、挨拶もなく夜逃げのように引っ越していった近所のHさん。昨日、ご近所のSさんと話しているとき、Hさんの話になった。

Hさんは、自治会の集金をなかなか出さず、居留守を使う困った人。電話をかけると「うちは夜しかいない!」と逆切れするおかしい人です。集金の日時は回覧板に書いてあるので、その日に都合の悪い人はみなさん係の家に届けにきてくれるんですが。Hさんだけは持って来ないし、取りに行っても不在。

あげくに夜、明かりがついた(帰ってきたと思われる)頃を見計らって訪ねても、出てきません。仕方なく電話すると、「うちは夜しかいない!」と怒鳴る。こちらは何一つ責めず、集金の話をしただけなのに、いきなり電話口で怒鳴られてびっくり。Hさん一人のために、こちらは集金が完了できずに困って何度も訪ねているというのに・・・。

こっちが責めて逆切れするなら、まだわからなくもないですが。電話で、集金があると告げただけで大声をあげて威嚇するのは、あまりにも理不尽かと。怒鳴りたいのはこっちの方ですよ。何度も無駄足を踏んだあげくなので。それでも我慢して、一切責めずに丁寧に集金の話をしているのに、「ごめんなさい、忘れてた」とかではなく、「うちは夜しかいない!」って、なんだそれ(苦笑)

私「引っ越しの挨拶とか全くなく、突然そのままいなくなりましたよ」

Sさん「えー?Hさんて立派な方なのにねえ。なにがあったのかしら。お子さんもとても優秀な方だったのに」

私「そうなんですか?」

Sさん「お子さんは2人ともいい大学を出て、今は〇〇という仕事をしているらしいわよ」

私はすぐ、Hさんの嘘に気付いた。どう考えても、あのHさんのお子さんが優秀だとは思えなかったので。

私「お子さんは、どこの大学を出たんですか?」

Sさん「それは言ってなかったけど、でもSさんがいい大学だと言ってたわよ」

まあ、嘘ですね(笑)

引っ越した今、どうでもいいことなので私はそれ以上Sさんに言いませんでしたが、Hさんは嘘で身を固め、生きてきた人なのでしょう。その嘘がばれたり、通用しない人にはくってかかるタイプの人であり、嘘を信じ込むお人よしの方には、「優秀な人」「素晴らしい人」として認識されている人なのです。

つくづく思うのは、自分が嘘をつかない人って、人の嘘に気付かなかったりするんですよね。自分だったら嘘をつかないから、想定外というか。

でも世の中に一定数、本当に平気な顔で嘘をつく人というのは存在しています。ものすごい悪人とかではなく、平気な顔で罪悪感なく嘘をつく人です。勘違いとか、ちょっとした嘘ではなく、堂々と結構な規模の嘘をつきます。

嘘も、大きかったり堂々としていたりすると、案外見抜けない人もいるかもしれないですね。私も若い頃は、そういう嘘が見抜けず、信じ込んで失敗したりしました。でも年をとって経験を重ねると、対処法が身に付きます。

嘘の見抜き方は、証拠だったり具体性です。

たとえばHさんの場合、嘘を塗り固めて「立派な方」という虚像を作り上げていますが、その根拠は?となると、ないんですよ。

その一方で、集金を提出しない、自治会の役を勝手に飛ばす、ポストの裏が壊れていて郵便物が風に飛ぶ(直さずに放置)、などなど、逆の状況証拠はいっぱい出てくる。

Hさん宅にある箱型のポスト。差し入れ口の反対側が、ぽっかりと空いてるんです。部品の板がなくなってるんですよ。だから、そっとポストの中に郵便物を入れても、風が吹けば飛んでいく状態。あきらかにおかしいです。というか、Hさんは自営業なので、仕事関係の大事な郵便も来ると思うんですが、雨に濡れるし風に飛ぶし、よくこの状態で10年以上過ごしたなあと。

子供2人は家を出ていますが、帰省したときに気付かないというのも変な話です。優秀だというなら尚更、実家のポストの重大な不具合を、すぐに直すはずです。

私がHさんのおかしな点を多々指摘したら、Sさんも「そういえば・・・」と思い当たる節があるようで。

売り出したHさんの家はリフォームの後売りに出されましたが、相場より1000万円高いので全く売れる気配がないです。内覧に来る人も見たことがない。そりゃそうでしょう。築古で相場より1000万円も高い住宅。買う人にメリットがない。

私はHさんが、お金に困って引っ越したのだと思っています。でも相場より1000万円高く売るところが、Hさんらしいなあと。

家を売るときに、相場より1000万円も高く値付けするのは、とんでもない悪手なんですけどね。結局、需要と供給の問題なので、いずれ値下げすることになり、そうすると買い手は、「もっと値下げするんじゃないか」と様子見に入ります。結果、なかなか売れない。

Hさんは、夫婦ともに高級車に乗っていましたが、おそらくお金に窮したんだろうなあと想像しています。自動車は維持にお金がかかりますからね。でも、田舎で車がないと不便なので、手放したくはなかったのでしょう。今さら軽自動車に乗り換えることもできず。見栄っ張りだから。

旦那さんは、働いていない様子でした。24時間たばこが手放せない人で、ゴミ捨ての時に会うと、ゴミ捨てのときにも煙草を手放せず歩きながら吸っているので、遠くからでも存在がわかります。臭うのです。

今どき、あれだけ煙草の臭いが染みついている人を、他に見たことがありません。たとえば同じ事務所で隣の席で働いていたら、臭いで気分が悪くなるレベルです。24時間タバコを手放せず、あれだけのニコチン中毒だと、働けないと思う。

Hさんの旦那さん、よく玄関前でタバコを吸ってたなあ。おそらく引っ越し先は賃貸マンションだろうけど、これからは玄関前では吸わず、ベランダで吸うんだろうな。トラブルになるのは目に見えてます。ベランダのタバコの煙って、ものすごく迷惑ですよ。

嘘で嘘を塗り固めた人生。

ともあれ、引っ越してくれてよかった。また集金のときに、Hさんの家に何度も行くのは嫌なので、本当にほっとしています。

嘘を見抜くコツは、その人の「言うこと」ではなく、「やること」に注目することです。嘘つきは口がうまいですが、その人が実際にやったことを1つ1つ検証すれば、実態が見えてきます。口で言っていることと、行動が一致しない人は、要注意です。

ドラマ「教場 reunion」 感想

NETFLIXの配信を経て、地上波初放送された久々の教場、どんなお話なんだろうなあと、楽しみにしてました。以下、感想を書いていますが、ネタバレ含んでおりますので未見の方はご注意ください。

教場シリーズ。回が進むごとに、最初に見た時の感激は薄くなっていくなあ、というのが正直な感想でした(^^;

一番最初の「教場」を見た時のあの、ひりひりするような緊張感はどこに・・・。キムタクも、初回の「教場」では不気味だったけど、この度のキムタクは、あまり怖さもなかったなあと。

怒鳴るとかそういうことじゃなく、存在感だけで圧倒するような、そんなパワーがなくなってしまったような気がします。

もういい人だということはわかっていることに加えて、木村拓哉さん演じる風間公親(かざまきみちか)の謎の行動にも共感しがたく。

今回のreunion。拳銃を学生に持たせますかねえ。もう少し扱いは慎重にしてほしかった。おもちゃじゃないんだから。

それと、犯罪者に、面会室でたやすく謝る風間の姿にも、がっかりしてしまった。

いや、風間はなにも悪いことしてないよね。十崎(とさき)が逮捕されて、弱い立場の妹を親切に面倒見てただけだし。嫉妬だかなんだか知らないが、十崎に恨まれる筋合いはないし、簡単に謝ってはいかんと思うのです。十崎に間違った解釈を、与えてしまうことにもなる。

信念があれば、あんなふうに簡単に謝るべきではない。表面上波風を立てたくないというような、浅はかな考えで謝罪する人じゃないと思うんだけど。風間公親という人間は。

十崎に頭を下げる風間の姿に、がっかりしてしまった。妹を助けた行いも、むしろこの行為で害悪になってしまったように思う。あんな風に謝ることで、十崎の中では、「風間は妹を奪った悪い奴」が確定しちゃったのではないでしょうか。

教場をI、II 0と見てきて、教場の犯罪率の多さにもうーん(^^;

いや、犯罪率高すぎませんか。まともな生徒を探すほうが難しい。警察学校内でいちゃつくカップルも、なにやってるんだか。

教場reunionでは、4つのエピソードが描かれていますが、1つ目と2つ目はもう論外で、1つ目と2つ目のエピソードの学生たちは、みんな退校して当然かと。

1つ目のエピソード。警察官が自殺して血まみれの現場で、銃弾を盗むという矢代の行為は明らかに常軌を逸してますし。このまま警官になっていいわけがない。そして警察学校内での自殺(しかも拳銃で!)をかばって隠そうとした、門田も警察官として間違ってると思う。

そこでかばったところで、事態はいい方向へは進みません。放置しても矢代がまた自殺を図る可能性は高いですし、どうして自殺を防いだ時点で正直に風間教官に申告しないのか、見てるこっちはさっぱりわからず(^^;

いやいや、仲いいからとか、ここは黙っておいてとか、そういう問題じゃないですよね。矢代のためにも、そして今後、他に巻き込まれる被害者を出さないためにも、警察学校全体のためにも、門田にできることはすべてを正直に話すことじゃないですか。一時的に隠したところで、問題が解決するわけじゃないし。このまま矢代を警察官にさせて、いいわけがない。

私が風間教官なら、門田も矢代も、即刻退校させます。

そして2つ目のエピソード。いくら成績優秀でも、ストーカー石黒と、それを受け入れてしまっている星谷は、警察官としては不適格だと思う。

これ、ストーカーと被害者の話ではないですよね。星谷は自ら、退校した石黒にたった一人で会いにいき、退校してもいいようなことを言い(石黒からは止められましたが)、すっかりいい雰囲気で恋人同士みたい。石黒が「オレのことまだ好きなんだな」と勘違いしても仕方ないでしょう。それでまた石黒が接近したら、とたんに迷惑がってまた、石黒をストーカー扱いするんでしょうか。

警察学校の授業で、星谷と石黒が向かい合ったとき、星谷の足が無意識に石黒を避ける心理描写は、よかったと思うのですが。表面上は平静を装っても、嫌悪感や恐怖がにじみでていて。

でも、石黒が警察学校を退校になるほどの騒動になったにも関わらず、星谷がのんきにたった一人で石黒に会いにいくのは、あまりにも不注意であることは確かです。今後勘違いした石黒が再び星谷のまわりをうろついたら、いったいどうするんだろうと。

石黒もおかしいですが、それを毅然と拒絶しない、関係を絶たない星谷も十分おかしく。二人そろって退校したほうがいいと思ってしまいました。星谷も、警察にそこまでの熱い思いはないようですし。別にやめてもいいしーくらいの気持ちなら、警察官になるべきではない。

痴話げんかなのかストーカーなのか、区別がつかないような関係は周囲に迷惑だと思いました。少なくとも事件になるような関係性は、正常ではないわけで。石黒は逮捕されたわけではないけれど、寝ている女性の髪の匂いを嗅ぐとか、どうかしてるね、しかも交番研修中に(苦笑)。まあ交番研修中に寝てる星谷も星谷だと思うので、どっちも警察官としては不適格です。緊張感がなさすぎ。

卒業して本当に交番勤務をしたとき、寝てたら犯罪者に拳銃を奪われてしまうのではないだろうか。星谷は警察官としては優秀ではないだろうな。ペーパーテストがいくらできても、交番で居眠りする警官は駄目でしょう。

そしてエピソードの3つ目。これが一番考えさせられたし、ドキドキする内容でした。

若槻が警察官に向いているかどうかといえば、これは確実に、向いてない。相手を取り押さえるたびに自制心を失ってしまえば、そのたびに死人が出てしまう。

ただこれ、すごく難しい問題だなあと思って見てました。あの場面で、格闘技に秀でた若槻がいたからこそ、刃物を振り回す相手を、取り押さえられたと思うから。そこは若槻のお手柄なんですよね。でもその後が、どこまでの制圧が許されるのかという話で。

刃物ってすごく怖いです。人の体に刺されば、簡単に命が奪われる。刃物を振り回す=人を殺そうとしている、そんな相手に向かって、手加減とか難しいと思う。

若槻に関しては、いったんスイッチが入ってしまうと誰の言葉もなかなか耳に入らないほどの興奮状態になるので、このまま警察官を続けたら、どこかの段階で死亡事故につながる可能性が大きくて。そうなったら若槻自身がかわいそうだし、若槻に関しては警察官は向いてないと思うけど、じゃあ一般的な警察官にとってどこまでの制圧が許されるのかっていう話ですよね。

犯人の身の安全を確保するために、警察官や民間人を危険にさらすっていうのもおかしな話で。

警察官に求められるもの。犯人を制圧する勇気と体力。その一方で、制圧できたと思えば、やりすぎずに手をゆるめる自制心。

でもこれ、難しいなあ。死ぬ気で向かってくる犯人に、へたに手加減すれば自分も周りも命の危険がありますよ。若槻のこのエピソードだって、もし犯人が気を失ったふりをして、若槻がもういいかなと手をゆるめた瞬間に犯人が反撃したら?

風間が目を失ったことでもわかるように、取り返しのつかない事態は、一瞬で起きる。犯人と警察官のどちらの身の安全が大事かといえば、それはもう、警察官ですよね。だから警察官が多少やりすぎても、それは仕方のない面もあるような。やりすぎを気にしていたら、警察官や民間人側に被害が出るでしょうし。やりすぎによって犯人が死亡したとき、罪はいったいどこに?誰に?

忘れちゃいけないのは、そもそも刃物を振り回すような真似をした時点で、非は犯人にあるということ。犯人を無傷で取り押さえるって、本当に難しいと思う。

若槻の場合は、同僚が声をかけても聞こえないほど意識が飛んだり、時にパニックを起こしたりという極端な話なので、それはもう警察官には向いてないかなとおもいますけど。でも、だからといって、暴れる犯人を取り押さえることに、慎重になりすぎて警察官がケガをしたり亡くなったりするのを、許容する社会はおかしいと思う。警察官が犯人を荒っぽく取り押さえてもそれは仕方ないと思うし、そこで事故が起こった場合、検証は必要だけど、基本的には正当防衛じゃないかな。

若槻が警察学校を退校したこと、惜しいなと思います。格闘技の達人って、頼もしいですから。でもうーん。仕方ないのか。本当にもやもやと、考えさせられるエピソードでした。

最後、4つ目のエピソード。これ、いい話という感じで描かれているのかなと思いますけど、私は違うかなと、冷めた目で見てました。私だったら、義指の秘密は共有しない。

それは隠すことなのだろうか?と強く思いました。正直に申告すべきだったし、それでもし入校取り消しになっても、それは仕方ないことではないでしょうか。警察官になるために、ある程度の身体的な規定があるのは当然です。

いったん警察官になった後で、障害を負った場合は別だと思いますが。入校の段階で、指を失っていたらどうなんでしょう?

でも少なくとも、風間を含めて3人で義指の秘密を共有するというのは、ちょっと違うんじゃないかなあ。いい話でもなんでもなく、それはやってはいけないこと。

reunionの最後の方では、警察学校内でいちゃいちゃするカップルも描かれていて、なんじゃこりゃ(^^;という感じでした。いちゃつくのは、卒業してからにしてくれ。学校内でこそこそイチャイチャは、警察官の資質にかけるんじゃないか?

このreunionは前編で、後編のrequiemが映画として公開されるそうですが。今のところ、見に行く予定はないです。

あと、reunionにおける、カメラの門田って必要かな?警察学校内でずっとカメラを持っていて、自由に写真をとっていることが不思議でした。記録係といっても、そこまで写真を撮る必要性あります?門田自身も、警察学校の学生なのになあ。そこまでして記録を取り続けなければならない必然性を、感じませんでした。

警察学校の教場って、もっと厳格なものなのかと思っていたけど、門田を見ていると教場は緩いなあと。

ドラマなので仕方ないことかもしれませんが、教場に出てくる学生の異常性、犯罪率の高さに辟易。厳しいはずの警察学校で、男女がいちゃいちゃする時間も体力的余裕もあるのは、不思議ですね。

このドラマを見て、警察官を志す学生が増えるんだろうか?むしろ、若者にネガティブなイメージを植え付けることになっていないだろうか。などと考えさせられるドラマでした。

山上被告の無期懲役は重すぎる

安倍元首相襲撃事件の地裁判決が出た。求刑通りの無期懲役。

私は無期懲役は重すぎると思う。理由は2つ。

1つ目は、安倍元首相、が旧統一教会(名前は変わったそうですが)と、密接な関わりをもっており、山上被告はその旧統一教会に家庭を壊されており、かつ事件がなければ統一教会と日本の元首相との密接な関わりは、闇に葬られたであろうということ

2つ目は、山上被告が出所後、もう同じ事件は起こさないだろうということ

衆議院選挙を直前に控えた今だからこそ、この事件の意味を、そして旧統一教会の影響を、日本人は本気で考えなければいけないと思うのです。

旧統一教会に関して、年末に飛び込んできたTM特別報告というビッグニュース。あまりに大きすぎて、これ日本がひっくり返るような話だと思うんですよね。

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/bbfa1c036172b9816688f298fd3af8ca12595493

安倍元首相が、旧統一教会幹部と6回面談して目的は選挙応援、とか、2021年の衆議院選挙で旧統一教会が応援した国会議員は自民党だけで290人とか。「TM特別報告」とは韓国警察が押収した内部文書だそうですが、これ日本がひっくり返るような話だと思うんですけど、マスコミがあまり騒がないのが不気味です。圧力がかかってるのか。外国の宗教団体が、ここまで日本の政治に食い込んでいたこと。そして、まさかの首相が、他国の宗教団体と密接な関係をもっていたということ。

元首相が暗殺されたことも含め、単純な話ではないと思っています。

山上被告が事件を起こさなければ、これら重大な事実は、闇に葬られたままだったでしょう。だからこそ、この事件の無期懲役はあまりにも重いと感じます。それと、山上被告はもともと、誰も殺したくなかったはずです。追いつめられて、追いつめられて、その果てに見たのが、旧統一教会の関連団体に称賛のビデオメッセージを送る安倍元首相の姿だったとしたら。

山上被告がもし今社会に出たら、誰かを殺すでしょうか?もう、その可能性はないと、私は思います。

「TM特別報告」は、衆議院選挙を前に、すべての日本人が見るべきニュースですね。自民党だけじゃない、他の党にも工作活動は及んでいました。誰が、どこまで汚染されていたのか。しっかり見極めて投票したいと思います。