若きピアニストの疲弊

 若手ピアニストのコンサートに行ってきた。チケットもぎりのお姉さんがにっこりと笑うその数歩先に、異国の若い女性が立ち、プログラムを手渡してくれた。

「いらっしゃいませ」

 習ったばかりの言葉には、くせの強いなまりが残ったまま。幼い顔立ちには、不安の色が見えた。その瞬間、ピンときた。
 そうか。今日のピアニストの奥さんだなと。

 なぜ瞬間的にそう思ったか、理屈ではなく、確信していた。
 同時に、その女性の感情を、覗き見たような気がしていた。才能あふれる夫への誇りと、コンサートの評価に対する不安を。

 「こんばんは」と私が挨拶すると、彼女は嬉しそうに、そして、はにかんだように小さく笑った。笑うと、ますます子供のように幼く見えた。

 知名度のあるコンクールで優勝し、世界中を演奏してまわる新進気鋭のピアニスト。若く二枚目の彼には、女性ファンが多いみたいだ。客席には、熱っぽい目をした女性が多かった。

 それなのに奥さんが目立ってしまっては、集客にマイナスではないのかな? 席に座り、開演を待つまでの間、私はそんなことを考えていた。客を迎えるスタッフ側に加わることを、彼女は自分から希望したんだろうか。主催者はそれを、快く了承したんだろうか。そしてピアニスト自身は、どう思ったんだろう。
 ツアーに同行することはともかく、異国の彼女の姿は目立つ。ホールにいれば、関係者と気付く人は多いだろう。反対する意見もあったのではないのかなあ。

 それでも、熱心に訴えたのだろうか。
 少しでも手伝いたい。できることはなんでもやりたい、と。客層や客の反応を見るのには、確かに会場スタッフとして参加するのが一番、いい方法だろう。

 きっと結婚したばかりなんだろうな。
 純粋な、きらきらした先ほどの瞳を思い出していた。コンサートの成功を願い、またその一方で、不安をぬぐいきれない瞳の色を。

 幸い、二列目ど真ん中という良席。顔やペダルの動きもよく見えるはず。あんなに可愛らしい女性の夫となった人は、どんな人だろう。どんな音を響かせるんだろう。
 私を含め、会場中がコンサートの主役を、いまかいまかと待ちわびていた。ステージの上にはピアノだけが置かれていた。これ以上はない、シンプルな構成。

 大勢の視線が集中する、その絡みつくような独特の空気の中。現れたピアニストは、絡みつく視線の糸の重さなど、まるで感じさせない軽い動きで。丁寧に頭を下げ、ピアノの前に座った。気負いなどまるでなかった。
 彼にとっては、ピアノと向き合うことは日常。大勢の視線に囲まれることも、これまた日常。何千回ある機会の、単なるひとつにすぎないのだなと。見ていて感心してしまった。普通の人なら、これだけの張りつめた空気の中でピアノに向き合ったら、それだけで腕も指も、意志に逆らってぶるぶる震えだしそうだ。

 それから長い時間。彼はピアノを弾いた。
 最初の曲を聴いたとき、私の目には涙がじんわり浮かんだ。懐かしい感じがしたから。いつの時代かもわからないが、今よりもっと遠い時代の、ここではない異国の地の風景が、脳裏に浮かんだ。
 音はイメージを想起させる。
 それはやはり、日本の風景ではなかった。作曲者もピアニストも、どちらも異国の人だったからかもしれない。ピアニストは寒い国の出身で。その人の故郷の空気の冷たさが、伝わるような演奏だったように思う。

 私は、行ったこともない、その人の国のことを思った。

 その後に続いた、プログラムの曲は。どれも有名で、けれど定番と言われるほどではなく、その絶妙な選曲の加減は、おそらく主催者の苦労のあと。あまりにも定番すぎては飽きられる。かといってマニアックすぎては、万人受けしない。

 けれど、演奏が進むうちに、私は気がついてしまった。

 もちろんテクニックは素晴らしい。大きなコンクールで優勝したのだから、実力は保証されている。ピアニストも当然、全力で演奏し、手抜きなどしていない。

 だけど彼は、楽しんでいなかった。疲れていた。

 無論、正確なタッチはいささかも乱れない。彼自身に、演奏を投げ出す気持ちなどまるでないだろう。けれど彼は、「楽しくない」のだと分かった。楽しくないのだが、弾いている。彼はピアニストで、大勢の人が彼の演奏を待っていて、彼を支える大勢のスタッフがいて。

 コンサートの最後の曲が終わったとき、会場は大きな拍手に包まれた。スタンディングオベーションはなかったが、それに近い興奮が場を満たしていた。満席だったし、それは大成功といえる公演だったはず。
 だけど、お辞儀する彼は、あまり幸せそうにみえなかった。笑顔を見せたけど、その笑顔はひどく、疲れているように私には見えた。

 何度も何度も、鳴りやまない拍手は、袖に消えた彼をステージに呼び戻し、彼は幾度も深くお辞儀し、聴衆の賞賛に答えた。
 けれどその顔に、疲弊の色は濃い。

 結局、彼はアンコールで二曲、短い曲を弾いた。そのうち最初のは、観客へのサービスをこめた曲だったように思う。そして、それに飽き足らない拍手の波に押されるようにして、本当に、その日の最後となる曲を弾いた。

 その曲は、彼自身が本当に好きな曲だった。私にはそう聴こえた。

 大きな盛り上がりもない。超絶技巧を披露する見せ場もない。優しく、静かで、ゆったりとした水の流れを思わせる曲。海? それとも川? 穏やかな水の流れだなあと、私は思った。

 コンクールに優勝した日の彼の報道を、見たことがある。若い情熱と、興奮に輝く瞳。ついに、ピアニストとしてはばたく、大きなチャンスを手にしたのである。どんな未来が待っているのだろうか。その目はただ、明るい未来だけをみつめていた。その日の嬉しさには、一片の曇りもなかった。喜びが、爆発していた。

 疲れていたのは、好きな曲を弾けないことが原因か。強硬なスケジュールが原因か。本当のことなどわからない。もしかしたら、疲れたようにみえたのは私の目の錯覚なのかもしれない。

 けれど私は、ピアニストが疲れているなあと思った。それは演奏の疲れではなく。

 袖に戻る背中は、ひどく華奢で、不安定に揺れているように思えた。ふらつくのを、必死に耐えているようにさえ見えた。

 私はあらためて、今日、開場のときに見た、若い女性のことを思い出した。彼女が妻なら、彼女の存在は彼にとって必要なもので。こんなに倒れてしまいそうなほど繊細で、疲弊している彼をなんとか、現実につなぎとめているものは、彼女なのかもしれないと。

 最後の曲だけが、本当に彼らしい曲なのだと思った。なんの衒いも迷いもなく。彼がそれを弾くと、昔の、プロになる前の自分に戻れるのではないだろうか。そりゃあ、コンサートの目玉にするには、主催者にとっては勇気のいるような、地味な曲かもしれないけれど。

 私がその日いちばん心打たれたのは、アンコール最後の、その曲だった。

パーソナルカラー診断を受けてみた

 パーソナルカラー診断に行ってきました。

 前からずーっと気になっていたのです。簡単な診断を受けたことはこれまで2度ほどあったのですが、1度目はスプリング、2度目はサマーという結果でして。いったいどっちが本当なんだと(^^;

 私自身は、スプリングかなあと思ってました。特に、冬にみかん食べたりすると手が黄色くなったりして。ベースは黄色かな、なんて。
 それに1度目のとき、一番似合う色がキャナリーイエローって言われて、すごく納得だったのです。
 昔から、明るい黄色が似合うね~って言われたこと、何度もあったので。

 サマーは憧れの色でした。憧れてた人がサマーぽかったので、あんなふうになれたらいいなあって思っていたのです。上品で柔らかな色が似合う人。サマータイプならうれしいけど、でも私はベースが黄色だから違うんじゃないかと、ずっとそう思ってました。
 ただ2度目の診断をしてくれた講師の方が、「あなたは典型的なサマータイプです」と自信たっぷりに言い切ったのが気になっていて。あれだけ自信持って言うなら、そうなのかもしれないなあという気持ちもあり。

 2度目までは、集団で受けたたった一日の講座だったから、今回はっきりさせようと思い、半日でいろんな美容アドバイスを受けられる、マンツーマン講座を受けてきました。メイクもしてもらえるので、すっぴんで出かけました。化粧していない状態での肌診断なら、きっと正確なものが出るはず。
 それに、なんといっても一対一。時間もあるし、ちゃんとした結果がでることでしょう。

 そして、ドキドキしながらいくつものドレープを胸の前にあててもらい、出た答えは・・・。

 サマーでした(^^)
 嬉しい~!! 憧れのサマーだ―、ということで驚きつつも、ニコニコの一日となりました。

 こんなこともあるんだなあ。きっとスプリングだと思っていたのに。

 ちなみに、スプリングも、似合わないわけではない、という診断でした。一番顔色をよくみせてくれる色が、サマーで、スプリングはその次にいい、とのこと。
 私が似合わないのはオータムとウィンター。顔に影が出て不健康そうにみえるそうで。

 それとシルバーかゴールドかで言えば、アクセサリーはシルバーがいいとのことで、これも嬉しい情報でした。
 シルバーの色が、好きだったからです。

 アイシャドーの色についてもアドバイスを。
 私はナチュラルに仕上げたいと思いブラウン系のものを買いましたが、それよりもピンク系がいいとのことで。実際にピンク系のメイクをしてもらいましたが、素敵な感じに仕上がりました。
 ピンクだと派手になるのでは?という不安はあったのですが、出来上がってみるととても自然な感じでした。

 自分でメイクしたとき、ブラウンのアイシャドーがどうしても似合わなかったのは、色が合っていなかったのか・・・。

 自分のカラーを知り、メイクを教えてもらい、それから洋服選びのコツもアドバイス受けて、講座は終了です。とても勉強になりました。プロの目から見た自分、他人から見た自分について知るというのは、とても有意義なことだと思います。

 私自身、新しい発見がいくつもありました。
 似合わないかな、と思っていたものを、「大丈夫」と言ってもらったり。

 その後、アドバイスを胸に、さっそく買い物へ出かけました。

 8月の某日。この日だけは綺麗になりたいなあという日があったので、その日のために。

 洋服を買い、それに合わせてバッグを買い、アクセサリーを買い。上から下まで、自分が満足するように、完璧に仕上げたいと思ったのですが、靴がみつからない。

 靴は、結局前日の夜までぎりぎり捜して、やっと自分が気に入るものに出会えました。お店の閉店時間寸前。

 捜していたのは、深い紺色の靴。
 気に入る色が、どうしてもなかった。何軒も何軒もお店をまわるうち、妥協したくなったけどそれでもと、思い直して捜し続けて。
 ある店でやっとみつけたときには、サイズだけ確認して試し履きして、5分で購入しました。あまりの早さに、店員さん驚いてたな。

 でも買って大正解。その色はいつまでみていても見飽きないし、形も綺麗、履いていて足になじむ。歩きやすい。

 8月の某日に綺麗になろう大作戦(^^)は、無事成功でした。
 いろいろ勉強してよかったなあ~。体重も10キロ減で、手持ちの洋服のサイズが合わなくなった。少しずつ買い替えていかなくては、という感じです。ウエストまわりがすっきり。体も軽くなりました。

 きれいになりたいなんて、思ったことあんまりなかったのですが。人は外見も大事なのだと、今さらながら気付きました。
 うーん、それは派手にするとかそういうことじゃなくて、自分自身に手をかける、ということの大切さが、初めてわかったというか。

 今は本当に、心から思っています。
 きれいになりたい。

 ということで、日々努力していくつもりです。年内に、どこまで変わった自分に出会えるのか、楽しみです。

中野明海さんメイクと、マックスファクターCM

 来月、どうしてもこの日だけは綺麗になっておきたいなあという日があります。しかしここで問題が。

 私は普段、アイメイクを全くしないので。そこのところどうしようかなあと。

 でも化粧っていったら、普通はアイメイクまで含むわけです。その日だけいきなり自分でやっても、たぶん下手。だから練習しなきゃいけないし、でもアイメイクって私本当に好きじゃないし、練習とはいえ毎日やってたら、目に負担がかかりそうだしなあ、とか。

 普段アイメイクをしない理由は、面倒くさいというのもありますが、なによりも「目に悪そう」というのがあります。特にアイライナーは、目のキワに異物を塗りこむわけで、抵抗を感じるのです。目のまわりなんて皮膚も薄くて敏感なのに、そこにメイクはしたくない。まつ毛の間と間をアイライナーで埋めていく作業、想像しただけで、目を悪くしそうです。

 一日だけのことなら、お店でメイクしてもらうってのもアリですね。それなら、自分で練習する手間がはぶける。アイメイクもその日だけのことで、以後続けるつもりはないので、それを考えるとお店に頼んでしまうのも合理的かもしれない。

 最近ではメイクをしてくれるお店もいくつかあるし、私も以前、利用したことがあります。そのときは、すっぴんの状態からフルメイクをお願いしました。

 どんなメイクにするかと聞かれ、特に雑誌の切り抜きを持っていったわけでも、理想とするタレントさんがいるわけでもない当時の私はかなり迷ってしまい。う~んと考えこんだ私に、担当さんはこう言ったのでした。

 じゃあこうしましょう。「可愛い系」と「かっこいい系」どっちがいいですか?

 さすがプロです。二択なら考えやすい。
 「可愛い系」に照れくささを感じた私は、担当さんに「かっこいい系で」と答えたのでした。

 そしてできあがった自分の顔。
 正直な感想は、「恐!!」でした(^^;

 普段の顔に慣れてしまっている目には、濃いめのメイクはかなりのインパクトでありまして。
 かっこいいを通りこして、「コワ!!」としか思えなかったのです。眉も目もかなりの迫力で。

 一生懸命やってくださった担当さんの手前、「すごく気に入りました」と笑顔をみせたものの、胸中は、「これは怖いわ~」でした。もちろん、メイクそのものはばっちりなんですよ。ただ、私のなりたかったイメージとは、違っていただけで。

 それを考えると、お店でメイクしてもらうのも、ちょっと尻ごみしてしまいます。たぶん、自分の理想イメージをそのまま再現してもらうのって、なかなか難しいことなのではないでしょうか。

 いつも利用していて、気ごころのしれた担当さんならまた別なのかもしれませんが。初対面同士で、言葉にうまくできない「これ」というものを、共通認識できるかどうか…。

 せっかくプロのメイクを頼んでも、自分の好みのメイクでなかったら、テンション下がってしまいます。もちろん技術は完璧だから、たぶんどこへ出ても恥ずかしくない仕上がりなんだろうけど、鏡を見た自分が納得できなければ、心も沈んでしまうわけで。
 それなら、稚拙でも自分で気に入るように仕上げたほうがいいかな、そう思うようになりました。

 とりあえず、アイシャドーとマスカラを購入。マスカラはともかくとして、アイシャドーのグラデーションつけるのが難しい~。
 これがうまくできてる人を見ると、本当にすごいなあと感心します。目を閉じたときと開けたとき、どちらもまぶたに自然な陰影ができるようにするのは、至難の業です。私にとって。

 アイシャドーも何色にするか、かなり悩みました。本当はピンクとかグリーンとか、すこし明るい色が付いてる方に心を惹かれたのですが、初心者には難しいかと諦め、無難なブラウン系で。
 明るい色がついたものだと、やりすぎ感が出てしまいがちかなあと思ったのですが、ブラウンなら多少のことでは、派手にならないかと。

 以前テレビで見た、女性のことが脳裏に浮かびました。
 アイシャドーが赤系統で、すごく派手だったのです。美容にかなりのお金と労力をかけている方でしたが、アイシャドーが壊滅的に駄目でした。濃すぎて、なにかのいたずらかと思うほどのメイクになっていて。
 効果的に使われる赤のアイシャドーは素敵ですが、やりすぎは見ていられないものがあります。

 メイクで作る「綺麗」には憧れるけど、やりすぎは絶対に嫌だなあ、と思います。
 お化粧しました~という主張が、強くなりすぎることは避けたいのです。ナチュラルなんだけど、綺麗、という感じにしたいのです。

 プロに頼まないんだったら、自分でやるしかない。だったらメイク講座を受けてみようか、と思い、近所でやっているところを探しました。
 けれど、どのお店もピンとこないのです。
 こういうのはもう、フィーリングですね。主催してる方、その方に憧れる気持ちがないと、きっと仕上がりにも満足しないと思う。その方自身のメイクを素敵と思わないんだったら、自分にやってもらったときにも、納得はしないと思う。

 これだ、と思えるお店があればよかったんですが。
 たいてい、メイク講座をやっているところはカラー診断もやっているので、自分のカラータイプも再確認できるし、ファンデーションや眉の色についてのアドバイスも受けられるから、一石二鳥でもあったのですが。
 自分がこれだ、と思うお店はありませんでした。

 そこでもう一度、自分の心に、静かに問いかけてみました。

 例えば芸能人なら、誰のメイクを素敵だと思うのか?

 浮かんできたのは、マックスファクターのCMでの綾瀬はるかさんでした。あれは本当に美しかった~。画面に吸い寄せられてしまいました。あの、「私じゃ駄目かな」と言っているバージョンのやつです。
 綾瀬さんの正面には男性が座っていて。視聴者はその男性の目線で、綾瀬さんをみつめます。

 息をとめてしまうほど、あのときの綾瀬さんは美しかったな~。肌もきらきら、瞳もきらきら、かといって激しい自己主張はなかった。
 もし目の前にあんな人がいたら、私が男だったら確実に恋におちてます。
 派手ではないけど、しっかりメイクをしていて、それがもう完璧なバランスだった。

 あのメイクは本当に素晴らしいです。もちろん綾瀬さん自身の素材のよさもありますが、じゃあ他のCMに出演している綾瀬さんが同じだけ魅力的かというと、私の目にはそうは映らなくて。
 あのマックスファクターのCM。あのメイクの綾瀬さんだけが、魔法の粉をかけられたように魅惑的に思えるのです。

 あのメイクをしたのは、いったい誰なんだろう。
 調べてみると、中野明海さんという方らしく。本を出されているということだったので、一冊読んでみることにしました。
 『大人の赤ちゃん肌メイク』というタイトルです。

 いやー、表紙のモデルさんがまず可愛い。表紙で惹きこまれますね。妖精みたいだなあ。ファーの帽子も似合ってるし、その一方で大胆に露出した肌も、全然生々しくなくて、ふわふわと可愛い。このセンス、好きです。

 ブラウンシャドウを使ったアイメイク法もちゃんと載っていたので、さっそく練習してみました。まだあんまりうまくできないけど、本に載ってるモデルさんの完成した目元は、すごく素敵です。やる気が出てきた(^^) うん、これを目指してがんばろう。

 アイライナーなしでもいいかと思ってたんですが、本を読んで、やっぱりアイライナーも買うことにしました。目の健康を考えると抵抗あったけど、やっぱり美を求めるなら、多少の健康には目をつぶらなくては。

 そういえば昔、友達と靴を買いにいったとき。ヒールのある靴を徹底的に避けていたら、説教されたことがあります(^^; 「いい? 美のためには、健康とか言ってちゃだめなのよ。美しさのためには、我慢が必要なんだから」

 時折思い出すんですよね、この言葉。特に靴を買おうとするとき、よみがえってきます。
 まあ確かに、ヒールのある靴は足をすらりと美しくみせるし、幅も狭い方が華奢で綺麗に見えますが、私は歩くのが好きなので、どうしても実用的な靴の方を選んでしまいがち。
 美しいフォルムの靴は、履く機会が限られてしまいます。

 中野明海さんの本は、出てくるメイクがみんなどれも可愛かった。このセンス、大好きです。というか、中野さん自身の写真を見て、中野さんがとても綺麗な方だったので驚いてしまいました。
 本の後半でタレントさんと並んで映ってる写真を見ても、全然見劣りしないのです。オーラがあって、肌も艶々。そしてメイクもナチュラルで、かつ美しい。

 この本でアイメイクをしっかり勉強しておけば、なんとか来月には、自分の納得できるメイクができそうです。あとは努力あるのみ。

 ところで、最近の化粧は唇にグロスをのせるのが一般的みたいですが、私はあれあんまり好きじゃないなあ…。天ぷら食べた後みたいで、綺麗というよりはギラギラしたイメージ。
 肌に合わない口紅の色で、唇だけが目立ってしまうのも嫌ですけど、だからといって唇本来の色を活かして、そこにグロスを、というのもあんまり、いいなあとは思わない。

 きれいに発色する、自分に合った色の口紅が、理想です。
 あと最近は、ぷっくりと大き目の唇がはやってるみたいですが、これも不思議な傾向だな~。私は厚い唇ってあんまり好きじゃないから。

ファンデーション→自分の肌色に合ったものを塗る
アイメイク・眉→濃くなりすぎず、自然に
チーク→大き目ブラシでささっと
口紅→派手すぎず、自分の肌に合った色を

 私がやってみたい化粧は、こんな感じです。とにかくやりすぎ感が出ないよう、かつ、綺麗に見えるよう、そんなメイクを目指してがんばってみたいと思います。

 その日だけは、魔法がかかったように、きれいな自分になれますように。

ひまわりを見上げる

 夏ですなあ。
 二メートルを超えるひまわりが咲きました。青空によく映えます。

 それにしても、これだけ背が高くなると、支柱を立ててもらわないと自立できないのですね。それって自然の植物としてはどうなの?(^-^; と思ったりして。

 あーそうか。自然のやつは、別に見てくれがどうでも、次世代に続いていきさえすれば、構わないのか。直立してないと、なんとなく気持ち悪いっていうのは人間の勝手な感想なのであって。

 自然界だったら、たとえ45度に傾いていようが、枯れなければそれでオッケーですもんね。なるほどなるほど~。

 支柱を立てる手間はかかるかもしれませんが、ひまわりはやっぱり背の高いのが好きです。見上げたいから。夏って感じがするなあ。

 ひまわりといえば、『ひまわり』を作詞作曲した福山雅治さんですが。あの曲は最初の歌詞が、いろんな情景をぎゅっと凝縮していて、あれだけで、ひとつの広大な世界を構成している、と思います。

>夢を見ていました あなたと暮らした夏

 これですよ~。この言葉だけで、記憶がぎゅーっと強制的に引き戻されるような錯覚を覚えます。もう、その他の歌詞や後のメロディは、おまけといってもいいかもしれない。

 時間がさかのぼると、夏の風景が鮮やかによみがえってきますね。本当に一瞬だなあと思う。一瞬で、過去の映像の中に自分自身がいるようで。

 私が福山さんを初めてテレビでみたのは、かなり昔。なにかのドラマの宣伝です。番組中に、新番組のドラマの紹介ということで、そのドラマの出演者が勢ぞろいしてました。

 今となっては、なんのドラマだったか、さっぱり覚えていません。
 共演者が誰だったか、主演は誰だったのかすら、記憶にないです。

 けれど、そのときの福山さんの表情があんまり印象的で、後に彼がブレイクしたとき、「あ、あのときの人だ」とすぐにわかりました。

 なぜかというとですね、そのときの福山さんはまだ知名度もない新人で、役もそんなに大きなものではなかったのですが、顔に「なんで俺が主役じゃないの?」と書いてあった(ような気がした)から( ̄○ ̄;)!

 すみません。そんなの勝手な思い込みだろうと言われてしまえばその通りなのですが、私には、おでこにそう書いた紙が貼ってあるくらいはっきりと、福山さんの不満が伝わってきたような気がしてしまい。
 もちろん、ご本人はもしかしたら体調不良などで、少し顔をしかめていただけ、なのかもしれないのですが。というかそもそも、ただ無表情なのを私が勝手に、そう解釈してしまっただけかもしれませんが。

 そのとき私は少し驚いて、まじまじとテレビ画面をみつめてしまったのです。
 不満が顔に出てるけど、でも全国ネットのドラマに出るだけで、本当はすごいことなのになあ。なにがそんなに気に入らなかったのかな。と。

 整った顔立ちでした。
 そうか~。もしかして、地元ではモテモテだったのかな。それで自信をもって芸能界に入って、そしたら主役じゃなかったから、アレ?という感じなのかな。でもドラマは、全国から集まった美男美女がたった一つの主役を競い合う場だからなあ。競争激しいよね。いきなり主役というのは難しいかもしれないけど、勝負はきっとこの先だね。

 などと、私は勝手にいろいろ思ったのでした(゚ー゚)

 目に力があって、「俺はやってやるぜ」的な意気込みを感じたので、それが印象に残っていたのですが。

 後にブレイクしたとき、「あ、あのときの人だ~」と思いました。同一人物で、間違いないと思います。確証はないですけど。
 今では、歌にお芝居に大活躍ですね。湯川教授の役も、ぴったりです。

岩盤浴、天照石、そしてヨガ

 普通のサウナは肌がピリピリしてあまり好きでなかったのですが、最近になって岩盤浴にハマっております。

 熱くて閉鎖された空間に入り、汗をかく、ということに変わりはないのですが。岩盤浴の熱は、熱いというより温かくてすごく気持ちいい。

 天照石、という特別な石を使っているということで。
 バスタオル敷いてその上に寝っ転がって、目を閉じると夢心地です。とにかくふわーっとあったかいし、出てくる汗がちっとも不快ではない。全身にその温かさがじんわりと行きわたり、体中にエネルギーが満ちる感じなのです。

 部屋の中は暗く、ヒーリングミュージックが流れています。時間によって種類も変わり、ときには、森の中。小鳥のさえずり。川のせせらぎなどなど。目を閉じて横たわっていると、自分が今いる場所を、忘れてしまいそうになります。

 決まった曜日には、岩盤浴の部屋でヨガも行われており、初参加してみたのですが、これが意外によかった(^^)

 ヨガというと、インドの行者のイメージがあったもので。なにか難しいとんでもない苦行のポーズとかあるのかなと思ってたんですけども。

 ヨガの先生曰く。「絶対無理しないでください。自分の体をわかっているのはご自分だけですから、少しでも気分悪くなったり、気持ちが乗らないときには遠慮なく途中退出してください」

 大切なのは、自分の体と会話すること、だそうです。

 途中、好きなときに飲み物もどんどん飲んで、水分補給してくださいねということで、かなり自由な雰囲気でした。おかげで緊張もとけ、初めてのヨガはとても楽しかった。

 お気に入りのポーズは、シャバアサナ(死体のポーズ)です。

 これ、いつも寝る前にやってました。今も毎日、寝る前にはこの格好だ。
知らないうちにヨガしてたんだなあ、と思いました。

 頭の中をからっぽにして、思考を停止させる、というのもヨガの先生が教えてくれまして。
 でもこれも、私寝る前にはときどき、やってるような気がする。それが本当にできているのか、は別として。
 思考がゼロになる(と思えた)瞬間て、あるのです。

 たいてい、切れ切れです。
 いろいろ考える→ふっと空白が生まれる→また思考が生まれる

 目を閉じて、仰向けに寝っ転がって、寝る前のひとときは幸福の瞬間です。私、寝るのが大好きなので(^^)

 そしてヨガをやりながら自分の体と対話してみた結果、もう少し体を鍛えようかなと思いました。
 お腹周りに重さを感じたのです。普段の生活ではあまり自覚なかったのですが、横たわった状態で体中に神経をはりめぐらすと、どうもウエスト周りが重苦しく。脂肪がつきすぎているようで。

 でも、脂肪がついた理由も、よくわかります。いろんな臓器が存在する場所だからこそ、外部から衝撃が加わったときの危険性を考えて、脂肪は臓器を守ろうとしているのですよね。
 日本には腹巻、という素敵アイテムがあるように、昔からお腹は大切な場所。
 もし今のままの状態で、脂肪だけをなくしたら、皮一枚はさんで臓器は無防備な状態に…。

 これはやっぱり、腹筋だろうなと。
 腹筋で脂肪を安心させるしかありません。一時期は全身筋肉、というくらいに鍛えた時期もあったのですが、このところすっかり運動不足の状態。
 いつのまにか、筋肉もすっかり減ってしまったようで。

 適度な運動で、体を鍛えてみたいと思います。