今年も新茶を自分で摘む

 天気がよかったので、新茶を摘む。

 この季節のお茶の新芽は本当に柔らかく、生命力に満ちている。これからぐんぐん伸びようとする勢いが、そのまま葉先に表れている。

 指でつまんで少しひねれば、簡単に摘める。摘んでも摘んでも、日がたてばまたすぐに伸びてくるしなやかさ。この新芽でお茶を淹れれば、植物の中にあるエネルギーを、そのまま体内に取り入れるようなものだよなあ、と思う。

 本当はちゃんと加熱して、手もみして、という加工が必要なんだろうけど、自分で飲むだけで売り物ではないので、私は軽くフライパンで水分を飛ばすか、もしくは水洗いした葉を太陽にあてるだけで使っている。

 水分が残っている分、保存はきかないので、こまめに摘んで早目に使いきるのだ。

 自分で摘んだピチピチの新芽を、お茶として味わう。毎年、この季節にしかできない贅沢である。

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