犬のフン尿被害で、わかってきたこと

犬のフン尿被害と戦い続けて、わかってきたことがある。

それは、犬の飼い主の意識がどういうものか、ということだ。

彼らの多くが、「フンは拾えば良い。尿は仕方ない。犬とはそういうもの」という意識でいる。

でも私は声を大にして言いたい。

とにかく人の土地の前で、犬にフン尿をさせないで。やるなら自宅前や、自宅の庭でどうぞ

なぜそう思うのか、理由を説明します。

まず、フンは拾っても、アスファルトにつきます。草にもつきます。すべてをきれいに拾うことはできません。犬の体調によっては、軟らかい便のときもあり、そのようなときは一層悲惨です。残された便が臭いますし、後から来た犬は刺激されて、そこに自分の臭いをつけたくなり、その場所が一気に犬の公衆トイレになります。

だから、フンを拾えば許される、というものではないのです。

自宅の道路前が、複数の犬の散歩道になっている家は本当に大変な思いをしています。犬を引っ張って、よその家の前ではフン尿させないマナーの良い飼い主さんは、ごく一部です。

たいてい、犬に自由に臭いをかがせています。

そうなれば本能で、少しでも他の犬のフン尿の臭いがあれば、そこに自分のものを重ねていきたくなるのが犬です。

私も、去年自宅前で犬に軟便をされ飼い主に注意したのに逆切れされ、しかもしっかり便を残されてしまって、バケツで流してもとれず、本当に苦労した経験があります。今でも思い出すと悔しいです。あの逆切れして私に起こった飼い主は、その後を想像もしないのでしょう。

後から来た犬は、皆、その犬のフンの臭いに反応し、その犬たちもまたフン尿をしたくなるのです。

これが、人の敷地の前で犬に排便させてはいけない理由です。

そしてもう1つ。犬の飼い主の多くが、「おしっこは仕方ない」と考えているようですが、これも全く自分勝手な考え方です。

蒸発すれば見えなくなるので、フンよりは許されるとおもっているのでしょうが、多くの犬が尿をかける場所では、必ず「フンの被害」が発生します。

結局、確率の問題で、犬の尿の被害が大きくなればなるほど、フン置き去りの確率もどんどん大きくなるのです。事は、尿だけでは済まないということです。

水をかければいいのか、という問題ですが、「少しでも何かをしよう」とする姿勢はいいと思うのですが、じゃあ「水で流すからあなたの家のまえで犬に尿をさせてもいいですか」と問われて、「どうぞどうぞ」と言う人なんているんでしょうか?

おもいがけずうっかり、たまたまその場所で(いつもは絶対にしないんだけど)、その日だけは犬が尿をしてしまった、というなら、まだ、水で流すこともわかりますし、それなら許せます。

けれど、「犬の尿くらい、仕方ないでしょう」という犬の飼い主は、日常の習慣として同じ場所で尿やマーキングをさせますし、そうなればやがてそこには時々フンの置き去りも発生し、少なくともその場所は、犬たちにとっての「毎日のトイレ」になってしまうのです。

犬の習性として、だいたい毎日のトイレの場所は決まってます。

そして、他の犬のフン尿の臭いがあれば、飼い主が止めない限りは、そこに自分のものを重ねようとします。

放っておけば、有名なトイレの出来上がりです。そこを通るたびに、複数の犬が当たり前のように自分のフン尿(臭い)をつけていこうとするでしょう。マナーの良い飼い主さんはそれを制しますが、そうでない飼い主が、とても多いのが現状です。

犬のフンではなく、尿だからいい、という問題ではありません。一緒なんです。フンだろうが尿だろうがマーキングだろうが、犬の臭いがつけば、後から来た犬がみんな、その場所で出したくなるということです。

自分一人くらい、とか、尿くらいならいいだろう、とか、拾っていくからいいだろう、とかいう甘い考えが、その場所をトイレにして汚すんです。そして、フン尿の回数が増えれば増えるほど、置き去りフンの確率も高くなります。

でも、本当の問題は置き去りフンではないんです。氷山の一角。

置き去りフンは見える形での問題ですが、見えない部分、「その場所が犬のトイレになっている」ことが根底にあります。そこを解決しない限り、置き去りフンは発生し続けるのです。

私はマナーの悪い飼い主と一通り戦ってきましたが、わかってきたのは、決定的な解決というものがないということです。ネットで検索してみると、もう20年も前から同じ問題で多くの人が悩み苦しんできたことがわかります。

直接飼い主に注意する、という方法が一番決定的なものになりそうですが、そうではありません。

私は今までに、フン尿の現場を目撃して5回直接注意しました。その結果。

1回目。謝罪なし。黙って立ち去る。その後も、散歩道は変えず、頻繁に犬を連れてくる。見られているのがわかると我が家の前ではしないが、隣地で排便や排尿させている。

2回目 謝罪あり。犬のせいにして、犬に怒っていた。その後も散歩道は変えず、翌日も平気な顔で来ていた。

3回目 謝罪あり。ただし、最初は「してない」と嘘をついていた。その後は見かけず。

4回目 謝罪なし。黙って立ち去る。

5回目 謝罪なし。「犬だからフンも尿もする。仕方ないじゃないか」と逆切れ。「みんなやってる」と全く反省の色なし。その後は見かけず。

4回目と5回目は同一人物です。しかも、4回目の注意の後、すぐに5回目です。全く反省していない人でした。5回目のときは、私が何度も「本当に犬のフン尿でずっと困っているんです」と必死に訴え、最終的には、「2度とこんな道通らない」と相手に逆切れされました。

謝罪がないどころか、逆切れです。でも、今のところは、その人を見かけることはなくなったのでほっとしています。私が見ていないときに来ているのかもわかりませんが(^^; 24時間見張っているわけにもいかないので、本当に来ていないかどうかはわかりません。また、ほとぼりが冷めたら、平気な顔をして来るかもしれません。

上記の経験からもわかるように、勇気をだして直接注意しても、効果はなかなか・・・というのが実際のところです。私だったら1度でも注意をされたら恥ずかしくて、2度とその場所を通れないですが。
人の家の前で犬にフン尿させて平気な人は、それが「悪いこと」だという気持ちがあまりないので、注意されてもまた何事もなかったかのようにやってきますね。フン尿被害に遭っている側の人間にとっては、それもまた一層のストレスです。勇気を出して注意しても、相手に響いていないのを見せつけられますから。

かといって、目の前でやられて見過ごせば、飼い主はよけいバカにしてもっと堂々と、犬にフン尿させるようになるでしょうね。

ここ数年、私が気が付いていなかっただけで、いつの間にか我が家の前、そして少し離れた畑の前は、犬の公衆トイレ状態になっていました。マナーの悪い飼い主に、一度ついた習慣を変えさせることは、本当に大変なことです。今後も、なんとかこのトイレ状態を解消すべく、努力していきます。

いったんトイレ状態になってしまったものを変えるのは、本当に根気がいります。犬の嫌がる匂いのアロマをまいたり、忌避剤を置いたり、1日でも怠ればまた、1からやり直しです。

薄めたハイターをまいたら、ちょうどハイターのかかっていないところを、ピンポイントで犬におしっこされていたりします。直後だと、あとがしっかり残っているのでわかりますね。

我が家の場合、もう一部の犬や飼い主にとって、「ここでする」という習慣がしっかりできてしまっているため、ところどころにハイターをまいても、「ハイターをまいてないところを探してピンポイントでする」という状態でした。

そこまでしてうちの前でフン尿するのか・・・と、絶望的な気持ちになりました。たぶん、やる側は、そこまで深刻に考えていないんでしょうけど、やられる側にとっては本当に悔しく、情けない毎日です。

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