努力の甲斐あって、この頃、家の前の犬のマーキングはだいぶ減ってきた、ように思う。
外を歩く人の話し声がするとなるべく窓から観察したり、あるいは散歩の時間帯にはなるべく庭に出て道路際をチェックするようにしているのだが、道路と敷地の境で犬に臭いをかがせる飼い主がかなり減った。
そしてその分、はす向かいのお家がターゲットになってしまった(;;)
うちを素通りした犬たちが、ほぼ、そこのお宅の擁壁でマーキングをしていく。フン尿するものもいる。今朝も、ばっちりフンをして、飼い主が拾っていた。
私は声を大にして言いたいのだけれど、フンだって、拾えばいいってものじゃないと思う。そもそも、よそのお家の前でフンをさせてはいけない。毎日そこで排泄される人の気持ちを、考えればどんなに嫌か、わかるだろう。
私は嫌だ。フンも尿もマーキングもお断り。
家の前で立ち止まらせて、臭いをかがせて、「そこでおやんなさい」的に犬に命じるのは本当にやめてほしい。犬だって、飼い主に促されるから、そこでするようになるのだ。飼い主が「ダメ!」とリードを引っ張れば、犬は賢いので、他人の家の前で排泄はしない。させているのは飼い主なのだ。
我が家のはす向かいのお宅が、我が家の代わりにターゲットになってしばらく経つ。
本当に気の毒すぎる・・・。
うちは道路際(敷地内)に定期的に木酢液をまき、正露丸をつぶし、ハーブを植えたので、犬も「匂いが嫌だ」と、避けるようになったんだと思う。トウガラシの粉、コショウの粉、コーヒーかすも撒いたな。市販の犬の忌避剤もまいた。その代わり、ものすごくお金と手間はかかった。去年から、木酢液等に費やした金額は万単位。
まく場所が広いので、木酢液もすぐなくなってしまう。しかしいったん、「家の周りに犬の嫌いな匂いがある」状態を作り出せば、犬は賢いので、覚えていて避けるようになる。
我が家の代わりに、ターゲットになった家には申し訳なく思ってしまう。我が家を素通りした犬が、みんな(けっこうな確率で)、擁壁にマーキングしていく。一匹すれば、後から来たのは必ず追いがけする。事実を、おうちの人に伝えるべきか、迷った。
いやでも、気付いてなければなにも感じなくて済むけど、気付けば嫌な思いをするわけで、私が余計なことを言うことで、かえって迷惑をかけてしまうのではないかとか、いろいろ迷う・・・。
家の周囲を犬の公衆トイレにされて、喜ぶ人なんて誰もいないと思う。私もよほど、注意してやりたいけど。自分の家の前なら注意できても、さすがに、はす向かいのお家では、なにも言えず・・・。「あんたの家じゃないだろ」と反論されるかもしれないし。
いや、よそのお家のことでも、1度は非常識飼い主に注意したことあるんだけどね。
それははす向かいのお家ではなく、もう少し離れた同じ隣保の家。玄関先で、散歩中の犬におしっこされてたのを目の前で見てしまった。私がゴミの集積場に、ゴミを持っていく途中の出来事。あまりのことに絶句したけど、我が家ではないとはいえ目の前で悪行を目撃して、見過ごすこともできなかった。なにしろご近所さんだから。
「ひどすぎませんか?」というような感じで怒りをこらえつつ言ったんだけど、当の飼い主は、別に謝るでもなく、知らん顔して行ってしまった。
はす向かいのお家のこともあまりに気の毒なので、私としては非常識な飼い主に直接注意してやりたいけど、きっと素直に謝らないだろうなあというのは想像できてしまう。こちらも勇気をふりしぼって注意するのに、相手の対応はきっと腹の立つものだろうから、我が家の前以外で目撃したときには、注意は諦めている。
ところが、このはす向かいのお家に、動きがあった。
ついに、家の擁壁にいつもフン尿・マーキングされていることに気付いたみたいで。
散歩中の犬の鳴き声が聞こえたので、窓の外をのぞいてみたら。
たぶんはす向かいのお宅も、同じように犬の声で、外を見たんだと思う。そして、フン尿・マーキングの瞬間を目撃したんだと思う。もしくはその直後の現場を、確認したんだと思う。
私が見たのは、はす向かいのお宅が、バケツに水をくんで洗い流している姿だった。激怒していた。私はよほど、駆け寄って「気持ちわかります・・・」と言いたくなってしまった(^^; その姿は、以前の私と重なった。
私も、我が家の前がいつの間にか犬の公衆トイレになっていることを知ったとき、激怒したから。私も、フンされた後をなんども何度も、バケツの水で流して掃除したから。
はす向かいの方は、何度も何度も、バケツの水をぶちまけていた。その勢いは、そのまま怒りの裏返しだ。何回バケツの水を流しただろう。かなりの時間、ずっと水をぶちまけていた。
でも、アドバイスするとしたら、水だけではなく、水を流した後になにか、臭いのするものをまいた方がいいと思う。水だけだと、臭いを完全に消せない。いくら回数を重ねても、水はあくまでも水。人間の鼻には臭わなくなっても、犬は敏感に察知するので、一度公衆トイレになった場所は、なかなか回復しないのだ。多くの犬の、マーキングスポットになってしまう。
なにか解決策を考えないと、水を流しただけでは飼い主にも犬にも効かない。
現に、はす向かいの方の「怒りのバケツ水ぶちまけ」があった翌日も、複数の犬が排泄・マーキングしているのを目撃してしまった。私の部屋の窓から、私が家の前をフン尿されないよう監視していると、我が家の前では排泄しない犬たちが、はす向かいのお宅の擁壁では、平気で排泄していた。
排泄やマーキングのポイントが、我が家から、そこのお宅に移ってしまったのだ・・・。
この問題は、日本全国で起きていると思う。ただ、気付いていない方も多いのではないだろうか。私も、いったん気が付くまでは、我が家の前が犬の排泄・マーキングポイントにされているだなんて、想像もしていなかった。だが、いったん気付くと本当に腹立たしく、注意したところで素直に謝る飼い主もおらず、それからの日々は、被害がわかっているだけに地獄だった。なんとか現状を変えたく、お金も労力も使って、やっとだいぶ、やってくる犬たちの習慣を変えられたと思う。
排泄なんて、究極に汚いものだからね。
そうした汚いものを、自分の家ではさせず、わざわざ遠くへ来て、よその家の前で犬にさせる飼い主の神経が、私には本当にわからない。
自分の家を汚したくないから?
よその家ならいいの?
テレビでこの問題、とりあげてくれないかなあ。保護犬の問題だけでなく、こうした飼い主の散歩マナーも、本当に切実なのです。