玉置浩二さんが、青田典子さんと熱愛だそうです。そして石原真理さんが、怒っているみたいです(^^;
『マスカレード』を聴きたくなって、このところずっと、そればかり聴いていました。
これを聴くと、当時の石原真理子さんの姿が蘇るのです。あの不倫会見、涙を流しながら、ひるむことなく報道のカメラの前に立っていましたね。とても印象的で、そのときの映像が心に残っていました。
この曲、あの会見のときの石原さんのイメージに、そのまま重なるんです。
強そうで、でも悲しみをいっぱい抱えてて。気丈に見えても、繊細さが透けて見えて。そしてなにより、薔薇みたいに綺麗な人だったから。
バラかあ、と、あのときの映像を幾度も、思い返していました。大人に見えても、石原さんはまだ二十代前半。穏やかな恋愛ではなく、周りを傷つけ自分たちも苦しんで、だけどその恋愛が、あの頃の安全地帯の名曲を生み出したのかなあと。
映像ではなくて、そこに背景や物語を感じるのです。
薔薇の嘘は、身を守るとげにすらならない。薔薇を見守るその人は、薔薇が弱ったところに甘い言葉を囁いたような。
自分の胸に飛び込んだら、破滅しかないよと、暗示しているんですかね。それでもおいでと誘っている。そこには十分な自信を感じます。
逆らえないのをわかっていて、おいでって言う。
相手の心が自分にあることを、十分わかっているから断られることなんて想像もしてない。
薔薇の大好きなその目で、じーっとみつめて、おいでって言う。ただし、選択はあくまで薔薇の自由意志。決して無理強いはしない。
不幸をわかってて、それでも薔薇はふらふら、歩いて行ってしまうんだろうな。
それを見て、ちょっとだけ皮肉に笑う人の姿まで、イメージできてしまう。
皮肉な微笑。やっぱりね、ほら思った通りっていう。
おいでって言ったくせに、薔薇が来ても別に、嬉しそうな顔もしないし。
この曲、結構サディスティックな香りがします・・・(^^;
それでもって、タイトルはマスカレード。うーん。意味深ですねえ。
薔薇がつく嘘は、そのまま仮面であり、それによって身を守ろうとしたんでしょうか。傷つかないように。薄いバリアの仮面があれば、むきだしの自分を見せなくていいから。
この冒頭から、気がつけばもう、安全地帯ワールドにどっぷりです。
この入り方って、気付いたときにはもう遅い、その独特な異世界に迷い込んじゃってた、みたいな感じなんですよね。扉は背後で、音もなく閉まり。帰る道はもう、失われてしまって。そのまま歌の描く世界に引き込まれてく。
その人は。自分の知らない世界に心が飛んじゃってる人を、綺麗だなあってみつめてる。そしてその人と同じものを、自分も見たいと願っている。
実際にはその人のいた場所には、行けるはずもなくて、ただ想像することしかできないもどかしさ。好きになれば、全部を共有したくなりますからね。
過去を指すのかなあと思いました。
辿ってきた過去の、ある一場面。そこに思いをはせているのかなあと。体はそのまま、魂がトリップしちゃってるみたいな。
今、回想するその人の横顔をみつめながら。その人の目の前にある景色を、自分も一緒に共有したいという、強い思いを感じるのです。