ガラスの仮面世界を、現実に置き換えるなら。

 ガラスの仮面世界を現実に置き換えたらどうなるか、を、今日は語ってみたいと思います。
 一部、『はいからさんが通る』大和和紀 著 に関しても語っており、ネタばれ含んでおりますので、未読の方はご注意ください。

 さて、ではさっそく。
 速水さんの御屋敷は、千代田区の番町、もしくは荻窪(北ではなく南側)、吉祥寺あたりではないかなと想像しました。

 歴史がある古いお屋敷町とか。うっそうとした大木からも歴史が感じられるような、少し、陰のイメージがあるような場所を想像します。英介は成金なので、ああいう名家の御屋敷を、金に糸目をつけずに買い上げたりして、成金ゆえのコンプレックスをそういうことで解消してそうな・・・。お金で歴史を買うことに、喜びを感じていそうです。

 こういうときにお約束の田園調布は、むしろきちんと区画整理されていて明るいので、ああいう大木の生い茂る、歴史ある雰囲気、陰の空気、というのはあまりないですよね。だから田園調布では、ないだろうなあ。

 速水さんが仕事用に契約しているマンションは、汐留にある東京ツインパークスとかどうでしょう。サラリーマンの街、新橋駅にも近く、商談の後、寝るだけのために高層階の部屋をキープしてそう・・。
 そして、飲みたいときにはお隣のホテル、コンラッド東京やホテルヴィラフォンティーヌ汐留のバーで飲む、と。
 ここはあくまで仕事用にだけ使いそうですが、癒しのためにもう一軒契約するといえば、やっぱり広尾の低層階マンション。緑に囲まれた一室をキープして、誰にも邪魔されない時間を楽しんでいるイメージがあります。

 そして、他にも月島のリバーシティのマンションも持ってると思います(^^)これは、銀座で接待した後、遅くなったときなどに・・・。

 マヤが住んでるのは、たぶん中野か、高円寺、阿佐ヶ谷、あの辺かな~。若手芸人さんが住んでる街っぽいですよね。いや、高円寺だと逆に今はオシャレで、マヤには似合わないか。ここはやはり、思いきって阿佐ヶ谷本命で。お隣の荻窪に速水さんのお屋敷があれば、距離も近くていいかも。 阿佐ヶ谷の公園でブランコこいでるマヤを、車で通りがかった速水さんが発見、というのもありえるパターンになりますよね。ちょうど通りがかりということで。
 あー、こういうの、考えてると楽しくなってきますね。

 大都芸能は、東宝をモデルにしているんだろうと思うので、私のイメージでは東京宝塚劇場のビルです。あそこの最上階に、社長室があるはず・・・と想像してます。
 そして東宝の御曹司、松岡修造さん・・・・彼がもっと無口で、テニスプレーヤーじゃなく経営が三度の飯より大好物、という人物であったなら、まさに速水真澄だと思いませんか? ルックスは華があると思うし、クールでバリバリ仕事してたら、女性にキャーキャー言われる若社長だったろうなあ、と思ったりします。タレントオーラ、あると思うのです。「あのカッコイイ人、誰?」「バカね、あれが噂の冷血鬼社長なのよ」とか、ひそひそ囁かれたりしそう…。

 でも、濃さと熱さが、速水さんとの違いかなあ。どちらもかっこいいけど、タイプが違いますね。

 速水さんの目の奥は冷えていそうだけど、松岡さんにはむしろ、炎を感じます。

 そう・・・速水さんは現実の人に置き換えるよりも、『はいからさんが通る』の伊集院忍を重ねてみると、ぴったりくるかも。いつの頃からか、私の中では同じイメージになってしまっています。

 少し皮肉屋なところも、意地悪なところも。まっすぐなところも。情熱的なところも。儚いところも綺麗なところも。
 

 伊集院忍も、紅緒さんのためなら、なりふり構わず捨て身になれる強さを持った人でした。そして、信頼できる誰かに、恋人を託そうとする姿も重なるかなあ。

 少尉は、紅緒さんの幸せを青江冬星に託しましたからね。あれは、「ラリサを不幸にできない」とか、「ラリサの夫として過ごした事実は、紅緒さんへの裏切りにあたる」とかそういうものではなく、一番の理由は「青江冬星のほうが、自分よりも紅緒さんを幸せにできるから」だったのだと、今ではそう思うようになりました。
 子供の頃読んだときには、ほんっとに理解できなかったんですけど。あのときの少尉の行動が。

 いいじゃん。せっかく記憶取り戻したのに、どうして紅緒さんの元へ戻らないの? 紅緒さんは、少尉がラリサと暮らしてたことなんて気にしないよ。喜んでくれるよ。なのにどうして? 他の人の夫として暮らしたことが、そんなにも重大な裏切りなの? と、苛立たしい思いでいっぱいの小学生でございました(笑)

 でも、今はわかるなあ。
 そういう単純なことじゃなくて。
 自分たちだけの問題じゃない。周りも考えなくちゃいけないのが大人なのだし。一番波風を立てず、誰も傷つけず、そしてなにより、紅緒さんを幸せにできる男(編集長)が傍にいたのだから。少尉が身を引いたのはあれは、なによりの愛情だったのだなあと。紅緒さんのために、ああいう行動に出たんだなあって。

 クルーズ後の速水さんが、拳をにぎりしめ、ぐっと気持ちを抑えて桜小路君にマヤを託したのも、きっと同じ気持ちだったのかと・・・。
 今自分が動けば、傷付く(傷つけられる)のはマヤですから。
 その人を守るためなら、自分の気持ちなど二の次ですね。

 はいからさんは見事完結しましたが、ガラスの仮面はどういうラストを迎えるのでしょう。楽しみです。

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