『ガラスの仮面』今後の展開予想

 今月号の別冊花とゆめは、速水さんが出てこない回のようなので買うのはやめました(^^;
 以下、今後の展開予想などあれこれ語っていますが、暗い予想もしていますので、そういうものが苦手な方はご注意ください。

 いやー、あれ、今月号の売れ行きとか、どうなんでしょう? ガラスの仮面ファンは買うのでしょうか。

 私は、速水さんが出てこない回だと、本当につまらなく感じてしまうんですよね。紅天女の行方が気になるかというと、たぶんそれはマヤで決定だろうなあと思っているから、稽古の様子などは特に見たいわけではないし。そのへんはコミックで出たときに見られれば、それで十分だと思っているのです。

 紅天女で面白いのは、あくまでも、速水さんとマヤの関係が劇の役柄に投影されている部分であって・・・。紅天女単体だと、いまいち魅力に欠けるような気がしてしまいます。

 今後の展開。
 婚約解消に向けて、全力で動いている速水さんですが、私は途中で大きな障害にぶち当たるだろうなあと予想しています。このまま無事に、伊豆でマヤと再会することにはならないかと。

 

 その場合の障害はなにかなあ。

 私の大本命は、鷹宮翁。今は孫娘を溺愛するただのおじいちゃんになっちゃってますが(^^; 大きな複合企業を率いる総裁として活躍してきた人物ですので、このまま速水さんのような若者に気圧されたままでは終わらないだろうと思います。

 紫織さんを立ち直らせようとする速水さんの真摯な気持ちにすがりたいところもあって、11月号では彼の思うままにさせていますけれども。紫織さんがこのまま回復の波にうまく乗れなければ、態度を硬化させて報復に出るのではないでしょうか。

 あ、いきなり報復というのはないかもしれないですが。
 まずは、紫織さんとくっつける方針で。それが決定的に駄目だとわかれば、きっと鬼の形相で速水さんをつぶしにかかる気がします。

 紫織さんは・・・。速水さんに惚れ直しそうです。
 というか、11月号に至るまでの速水さんの行動に、惚れない女性がいるのかと(爆)。

 

 うじうじ悩みながらも、マヤを思うあまり直接的な行動に出られない速水さんが、船上で思いがけず二人きりの時間を持ち。自分の気持ちに向き合い、マヤの気持ちに向き合い、朝日の中で素直な行動に出たこと。

 一度覚悟を決めた後の、ぶれない思い。紫織さんへの誠意ある告白。そこには、誤魔化しなどありませんでした。
 紫織さんの気持ちを慮りながら、その傷が最小限になるよう計らいながら、本音でぶつかった姿が、私は好きでした。

 そして11月号。
 正気を失ったような、紫織さんの惨状に動揺しながらも、安易に情けをかけるようなことはしませんでしたよね。
 あそこで、紫織さんを哀れに思い、変に優しい言葉をかけたところで、根本的な問題は解決しない。むしろ、状況は悪化するでしょう。

 心を鬼にして、紫織さん自身のために、無理やりにでもあの病んだ部屋から連れ出すこと。そして、己の殻に閉じこもることが何の解決にもならないことを諭すのは、真澄さまにしかできない行動だったなあ。
 他には誰一人、紫織さんに厳しいことを言える人は、いなかったから。

 紫織さんは、速水さんのことをまた、一層好きになってしまうのではないでしょうか。自分に媚びず、本音で接してくれるのは速水さんくらいのものでしょう。その厳しさは、ずっと甘やかされてきた紫織さんの目には新鮮で、魅力的なものに映ったと思います。

 上辺だけじゃない。心底考えてくれているからこその叱責だと、紫織さんにはわかったと思うんですよね。そしたらまた、惚れてしまうだろうなあ。

 紫織さんか。それとも鷹宮翁か。はたまたその両者なのか。

 婚約の続行を、速水さんに迫る展開になるような気がします。その場合、揺るがない速水さんの決意を、翻させる方法はただ一つ。

 切り札はマヤですね。速水さんの唯一の弱点。人質にとられたら、きっと何も言えなくなる。

 大切に思えば思うほど、行動は慎重になるでしょう。もしも彼女の将来に、その体に、傷一つでもつける危険があるのなら、速水さんは全力でもって、それを阻止するに違いありません。そして、そのためになら喜んで、自分の気持ちを犠牲にするでしょう。この先、気持ちを押し殺すあまり廃人のような生活をすることになったとしても。
 マヤを守るためなら、喜んでその地獄に身を投じるのだろうと思います。

 私はマヤが、最終回では必ず紅天女の座をゲットするだろうなあと、そう思っているのですが。その役をつかむための試練が、速水さんなんだろうなあと。

 あくまで予想ですが。まず、鷹宮側に脅された速水さんが、マヤを守るために紫織さんとの結婚を決意、というのが最初の試練になったりするのかなと。

 ずっと好きだったのに、待っていてくれと言ったのにどうして? と、これは大変なショックになりますよね。愛する人の裏切り。マヤが速水さんの真意を見抜けるのか、それとも見抜けないのかは別として。
 もしも速水さんと紫織さんが、このまま結婚することになったとしたら、それはもう、マヤにとっては天地がひっくりかえるくらいの衝撃だと思います。

 そして、次なる試練は。

 速水さんはもしや、この世の人ではなくなってしまうのかなあ、と。

 それは、紫織さんとの結婚以上に、マヤの心を切り裂く出来事になると思います。

 なんのかんの言っても、生きてさえいれば。その人がこの世のどこかで、元気に幸せにいてくれるならば、救われる気持ちはあると思うのです。

 その人と物理的に寄り添えない寂しさはあっても。
 その人は同じ世界に生きている、同じ世界に生きている以上、また巡り会う可能性は、決してゼロではないわけです。僅かであっても、希望があれば、その希望にすがって生きていけるのが、人間だと思います。

 紫織さんとの結婚を、「それで速水さんが幸せになるならば」とか、「それが速水さんの本心ならば」と無理やり納得したマヤであっても、この世での繋がりを断ち切られたとしたら、到底、冷静ではいられないかなあという気がします。

 神と人との恋を描いた、究極の作品が「紅天女」であるならば、そこに死が、介在しないと考えるほうが不自然だと思うのです。

 死という、絶対的な別離をどう捉えるのか。
 その答えを見出したとき、マヤは紅天女になることができるのかもしれません。

 そしてそのことによって初めて、紫織さんは自分の間違いに気付くのかなあ、なんて思ったりしました。

 限られた時間の中で。誰かの気持ちを、ねじまげてまで手に入れた幸せは罪深く、そこに本当の価値はありません。失って初めて、そのことに気付くことができるのかもしれない・・・。

 そんなことを、考えたりしました。

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