ドラマ「教場」感想

ドラマ「教場」を見ました。以下、感想を書いていますが、ネタバレを含んでおりますので未見の方はご注意ください。

キムタクが警察学校の教官役ということで、どんな感じなのかな~と興味津々で後編を見ました。前編の日は用事があってリアルタイムで見られなかったので、まあ後編だけ見ればいいか、と。

興味があるといっても、しょせんその程度だったのです。でも、いい意味で裏切られました。初めて、キムタクをかっこいい人だと認識しました。そして前編も、Tverでさっそく鑑賞。

いや、この方、ジャニーズでキャーキャー言われてた若い時代より、この警察学校教官の風間役の方が、よほど魅力的だなあと思いました。そりゃ枝元佑奈ちゃん(富田望生さん)も惚れるわっていう(^^;

菱沼(川口春奈さん)が、ビデオに映った枝元の瞳をどんどん拡大していったときには、その謎な行動に???でしたが、そこに映った風間の姿にすべてを察するっていう勘の鋭さには恐れ入りました。菱沼すごい。これ、菱沼と結婚した人、絶対浮気できない。絶対見破られるから・・・。

だけど、私としては、風間が菱沼を退校させなかったことには不満を感じました。だってどう考えても、菱沼は警察官向きじゃないよ。だってあれ、卒業したら配属先でめっちゃ同僚やら上司を誘惑するでしょ。根本的なところは変わってないし。警察学校で隙あらば教官と関係持とうとするって、相当な根性だと思いますが(^^;

風間は誘惑に乗りませんでしたが、優秀な警官でも女性に弱い人はいると思うし、菱沼を警察官にしてしまうと、数人の、へたしたら数十人の警官の運命が狂ってしまうような気がする。それがわからない風間ではないだろうに、なぜ菱沼を卒業させたのかな~。やはりそこが、男性である風間の甘いところなのでしょうか。私なら菱沼には退校を勧めます。他の職業なら菱沼の性格をいかせるかもしれないけど、警察官には不向き。というか、周囲が迷惑する。

あと納得いかなかったのが、宮坂(工藤阿須加さん)を卒業させてしまったところ。あれはないな~。宮坂は警察官としての勇気、正義感と言う点で、資質に欠けている。南原(井之脇海さん)に拳銃で脅されて口をつぐんでしまったけど、あれ、現場では難を逃れるために口裏合わせても、解放された時点で速攻、教官に報告しないと、他の生徒にも危険が及ぶではないか。そればかりではない、南原の危険な本性を黙っていれば、南原が正式な警官として野に放たれることを許してしまうわけで、宮坂の責任は大きいと思う。

風間が頼りない教官で、下手に報告したらよけいに危険、というのなら気持ちはわからなくもないけど。風間が切れ者だと、わかっている宮坂なのに保身のために黙っているというのはねえ。一般の人ならいいけど、警察官としては、ありえない態度。警官には向いてない。なのになぜ、風間は宮坂を警察官として認めたのか、そこがよくわからない。冷酷だという設定みたいだけど、むしろ甘い教官じゃないかと、私は思うのです。

この銃マニアの南原。もし、このまま警察官になっていたら、けっこう陰惨な事件を起こしていたのではないかと。それを許した、保身のために黙りこんだ宮坂。気は優しくていい奴なのかもしれませんが、「警察官」ではないと、そう思うのです。

楠本しのぶ(大島優子さん)と岸川沙織(葵わかなさん)の争いについては、もはや殺人未遂ということで。岸川がただの退学で済んでいるのは何故なんだろうという疑問が残ります。この人、一応反省しているようだけれど、またなにかあったときには再犯するんだろうなあ。信じていた人が脅迫犯だったからといって、その人を殺そうとする神経は、一線を越えてます。

そして楠本も。思いこみで脅迫状というのが陰湿で、嫌な感じです。この人も警察官になって大丈夫なんだろうか。私には、恐ろしく思えるのですが。それと、楠本の背の低さが気になってしまって、どうにも。女性警察官も、ある程度の体格は必要だよなあと、そんなことを思いました。細いならせめて菱沼のように背が高かったり、低いなら枝元のように体格がよければいいのですが。ただ細くて小さいと、あまりにも頼りなく思えてしまう。いざ現場に出れば、凶悪犯とも対決しなくてはいけない警察官には、みかけの体格のよさも必要だと思いました。

平田和道(林遣都さん)が退校になったのは、納得。殺人未遂ですもんね。そもそも、クラスいちの落ちこぼれというのは、かわいそうだけど向いてないのも確かなのです。だって、卒業すればずっと仕事としてペーパーワークがついてまわるわけで、それが苦手というのは本人もつらいと思う。ペーパーワークがあまり必要でない仕事も世の中にはあるので、そういうところの方が向いている。ただ、身勝手に無理心中を図るような人だからなあ、そういう人を受け入れる場所ってあるんだろうか。誰だって、そんな人の隣でなんて働きたくないよなあ。どんな職種であれ、無理。

樫村卓実(西畑大吾)も、警察官には決定的に向いてない、そんな性格ですね。賄賂になんの罪悪感も持ってなさそうで。そういう人が権力を握ってはいけません。

結局、一番向いているのかなと思ったのは、都築耀太(味方良介さん)ですね。自分が嫌な思いをした分、決していい加減な警察官にはならないと思う。思いこみではなく、きちんと判断をして、情けをもって事にあたる、そんな警察官になってくれるのではないかと。成績も優秀ということで、頼もしいです。負けん気が強い、というところもいい。

日下部准(三浦翔平さん)も、向いていると思いました。やっぱり警察官は強くないといけません。ボクサーとしては一番になれなかったけれど、その体力と技術は、犯人と対峙したときには何よりの武器になる。もし犯人が逃げても、やすやすと追いついて捕まえてくれそうで頼りになります。成績は悪くても、平田のように極端に駄目というわけでないなら、許容範囲。元ボクサーの強さというものは、体力勝負の警察官の仕事上、きっと役に立つでしょう。奥さんと子供を大切にしている、という点もいいですね。強いだけで無軌道だと不安だけど、守るべきものがある、というところが、警察官に向いていると思いました。

このドラマ、風間の義眼と過去が気になります。連ドラとしてまた放送されるのかな? そのときには、風間の過去の話をするんだろうか。今回、ドラマの最後で警察学校の新入生が映っていましたが、みんな初々しい。彼らが今度は主役となって、シリーズ化されるのだろうか。

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