これ、そろそろ大問題になるんじゃないのかなと思うので書きます。これからおうちを新しく建てられる方は、知って置いた方がいいです。
近頃はやりの軒ゼロ物件。雨漏りの危険性高いですよ。屋根に詳しい方なら常識ですけど、これだけ近所で軒ゼロ物件が増えると心配になります。軒ゼロ物件とは、住宅の軒がほどんどないお家です。字、そのまんまですね(^^;
私はデザインとしても軒があるお家の方が好きですが、近頃は軒ゼロの方がモダン、新しくてカッコイイという風潮があるようで、デザインに惹かれて軒ゼロを選ぶ方が増えているそうです。
実際、我が家の近所で新しくお家を建てる方の多くが、軒ゼロです。
でも、軒があることによって、屋根と壁との取り合いから雨が入るのを防げるわけですから、軒がなければダイレクトに雨が当たります。新築から数年はよくても、その先長期間、雨漏りなしでいけるのかどうか…
今後問題になるだろうなということは、屋根業者さんの間では当たり前のように語られているようです。私もある屋根業者さんと雑談したときに軒ゼロの話題になり、その方が言ってましたね。「10年後に大問題になるんじゃないかな」と。
雨漏りって、すぐには発覚しません。室内のクロスに染みができたりして初めて気が付くパターンが多いですよね。最初のうちは雨漏りの量も少なくて、室内に出る前に乾いちゃったりすれば気付きませんし。
でも室内にまで染み出て初めて気付いたときには、もう内部で腐ってたりシロアリが発生したり、かなりの被害に発展してることが多いです。そこまでなって初めて発覚するのが、雨漏りの恐ろしさです。
我が家の近所でも、さっそく問題が発生してました。新築して間もないお宅で、壁を一面撤去して防水シート(ルーフィング)を張り直す作業です。雨漏りがあったんでしょうね。
壁を一面撤去って、かなりのお金がかかります。現場作業の職人さんから、ハウスメーカーの方から、たくさんの方が工事を見に来ていました。新築した住宅の壁を撤去するのは、住んでいる方も本当につらいことだと思います。人の出入りも落ち着かず、騒音もあり、なおかつ雨漏り…新築間もないお宅なので修理は無償でしょうけど、無料だからってこんな工事はない方がいいに決まってます。
こういうの、誰も得しないです。家を建てたお施主さんもつらい、修理するハウスメーカーもつらい、そして恐ろしいことに、これで雨漏りが絶対にとまるという、その保証はどこにもない。
なにしろ、軒ゼロという構造自体が、雨漏りの危険性が高いのですから。防水シートを張りかえて、雨漏りが直る保証はどこにもないです。
ものすごいお金持ちで、建て直しも全然構わないという無尽蔵にお金が使える人ならいいですけど、ほとんどの人にとって、家は一生に一回の高い買い物。軒ゼロの雨漏りリスクを事前に知っていたら、選択しない人も多いのではないでしょうか。
軒ゼロ、住宅業界では今後、いろいろ問題になるだろうなあ。