生きていれば、理不尽なことにも遭遇する。
盗まれた犬のマナー看板を再設置した翌日、私はドキドキしていた。良い方のドキドキではない。悪い方のドキドキだ。
前回の悪夢がよみがえるから。設置して、わずか2日で杭を引き抜かれ、看板は煙のように消え去っていたあの光景。残っていたのは、2つの杭の穴。まさかと思って、何度も何度も、見た。周囲も探した。
でもどこにも、看板はなかった。誰がやったかはわからない。ショックだった。
負けまいと、すぐに材料を買いに行き、再びマナー看板を区役所からもらい、再設置した翌日。
また盗まれているんじゃないか、なくなっているんじゃないかという悪い予感が、私の気持ちを暗くさせていた。見に行くのが嫌だった(^^;
同じ嫌な思いを、また繰り返すのだろうかと。
でも、とりあえず翌日は無事でした!!
まずは1日クリア。でも、これから毎日、同じようなドキドキを抱えながら畑を見回りに行くのかと思うと、気が重くなる。あまり深刻にとらえないほうがいいんだろうけど。
でも、嫌なものですよ。目の前で、看板の杭が引き抜かれ、盗まれているのを目撃するのは。
それだけでなく、犬の散歩途中の人が、平気で畑前でフン尿させているのを見るのも、苦痛です。目の前でされれば、黙っているわけにはいかず注意しますが。
注意して、いい気分になったことなんて一度もなく。嫌な思いをするだけ。
だから、「逃げまんねん」には助けられている。この忌避剤は、よく効くから。直接注意するまでもなく、犬の方からよけていく。
「犬の散歩は、排泄のためではない」ことが、世の中の常識になってほしい。犬の排泄用の土地なんて、どこにもないと思う。公園だって、道路だって、私有地だって。
犬に、土や草の上で排泄させたいと思うなら、そのような土地は飼い主が用意すべき。何人かでグループをつくって、犬の公衆トイレをつくればいい。
そうすれば、管理の大変さに、初めて気付くのではないだろうか。犬の排泄物の臭いは、また別の犬の排泄物を呼ぶのだ。通りがかった犬は、他の犬のフン尿の臭いに反応して、自分もそこでしたがる。
自分だけだからいい、フンは拾えばいい、尿は液体だからいい、マーキングは少しだからいい、そういう自分勝手な考えが、土地を汚す。
犬のことでさんざん嫌な思いをしているけれど、とりあえず今の一番の願いは、これ以上マナー看板が盗まれないことだ。
どうか、マナー看板がこれ以上盗まれませんように。