ALI PROJECTの『亡國覚醒カタルシス』を聴いてます。
Sound Horizonと似たところがあるかも。全てではありませんが。ALI PROJECTの方がもっと生生しい映像を歌っているような感じですかね。Sound Horizonの世界は、ガラス一枚隔てた世界のように、美しい幻想でできていて。ALI PROJECTはもっと、内面に迫るものがあるというか。
ALI PROJECTでは『亡國覚醒カタルシス』と『聖少女領域』が好きです。この2曲には魅入られました。
傷の位置がぴたりと合ったときの、痛みが軽減される感覚。言葉じゃなくて、痛みを共有するその瞬間。
凛としたプライド。姿勢をぴんと伸ばして空を見てる。倒れたりしない。そんな気迫を感じる歌です。たとえなにがあっても、見上げてる。真っ直ぐに見てる。目を逸らしたりしない勇気。
錆びた螺旋階段を下りていくイメージが、浮かびました。頼りない鉄の手すりに手をかけて、高い塔の中、暗闇の中へ足を踏み入れていく。
塔の窓から射す、外界の弱い光。その光は、塔の内部、地下の奥底まではとても届かない。渦巻く埃を、穏やかに映し出すだけ。
それでもその場所に、行くしかない、という決意が、伝わってくる歌でした。