本当にいい不動産物件は、ネット上には出てこない

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今、うちの近所では次々と家が建っています。ここ数年、ちょっとした新築ラッシュ。

そこで、家の建築に関して「家を建てるときのヒント」というカテゴリーで、気が付いたことを書いてみることにしました。身近に建設を見ていると、見えてくるものがあります。

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私は趣味で、自分の家の近くの不動産物件をよくチェックしています。そこで気が付いたのは、売買がネットに出てくる物件とそうでない物件があること。
マンションもそうですが、人気ある物件は宣伝しなくても売れてしまうので、ネットに出てこないか、出てきてもすぐに消えます。

たとえば、うちの近所で新築して2年のお宅があったのですが、仕事の事情で引越していってしまいました。引越して1ヶ月も経たないうちに、次の方が入居しました。その間、この物件の売買についてはネット上に一切出てきませんでした。引っ越す前から買い手が決まっていたとのことです。

築浅でもあり、また庭も手入れが行き届いた素敵なおうちでした。大事に住んでいたことが外からうかがえるため、需要は高かったでしょう。家で死亡事故があったわけでもなく、また近隣トラブルがあったわけでもない、お得物件です。公に中古住宅として広告を出す前に、あっという間に買い手が決まったようです。

また、更地で売りに出ていた物件もあったのですが、そこも不動産業者が広告を打つことなく、その不動産業者の知り合いで土地を探していた人がすぐに買ってしまいました。

どちらのケースも、自分でネット上で探していただけでは買えなかったでしょうね。

土地や家を探すときには、信頼できる不動産業者に自分の希望を話して探してもらうのがいいと思いました。ネットで見るのは、補助的なものです。ネット上に出てこない物件も、結構あるのではないかと。本当にすぐ売れてしまうものだと、ネットに出さずに、その前段階で話が決まってしまうからです。

場所や予算をざっくり話しておけば、いい物件が出てきたときにすぐ教えてもらえます。タイミングもありますから、ゆとりをもって探すのがいいと思います。また、不動産業者でなくても、周囲の人に話しておけば、なにか情報があったときに教えてもらえることがあります。

私も友人に頼まれて、近所で売物件が出たときに教えてあげたことがあります。近所だと、引越などの情報が入るので早いのです。そのときは条件が合わず、買うまでには至らなかったのですが・・。ちなみに、買わなかった最大の理由は、新耐震基準が導入された1981年(昭和56年)以前に建てられた家だったから。その友人は、小さいお子さんがいるので安全面を考えると、そこは譲れないと言っていました。

たしかにこの新耐震基準以前か以後かによって、気持ちの面で安心感は違ってきますね。値段も、そこを境にして変わってくるのかなと思います。

そこに住んだ人が綺麗好きだったのか、それともだらしなかったかによって、家の外観や室内の様子、傷み具合はずいぶん違ってきますが、この新耐震基準の導入された年というのは、住む人の住み方に関係なく、大きな節目となりますね。逆に言えば、とてもわかりやすい境目です。住人に関係ない要素として。

ネットで見ていると、なかなか築浅物件というのは数そのものが少ないような気がします。そこでよく出てくるのが、築25年から35年くらいのもの。最大でも築40年くらいでしょうか。それを過ぎると、古屋付きでも更地渡し条件になっていたり。

築34年前後だと、ちょうど新耐震基準導をクリアしているかどうか微妙な線で。しっかりチェックする必要があります。

結局、土地も家も本当にいい物件はすぐに売れてしまうので、ネット上には出てこないことは確かなようです。

地中埋設物や擁壁は意外な盲点

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今、うちの近所では次々と家が建っています。ここ数年、ちょっとした新築ラッシュ。

そこで、家の建築に関して「家を建てるときのヒント」というカテゴリーで、気が付いたことを書いてみることにしました。身近に建設を見ていると、見えてくるものがあります。

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去年、近所の築40年の平屋のお宅が取り壊され、更地になりました。

元々そのお宅は水路沿いに建っていて、水路の側面上に擁壁が作られていました。その擁壁、よく見ると少しだけ(数センチ)上端の部分が水路側に傾いていまして。おそらく40年の間に少しずつ土の圧力で、擁壁が押されたのだと思います。

それは、よく見ないと気付かないほどの少しの傾きではありましたが。そんなに大量の土でなくとも。そして平屋の重量であっても、長い時間をかけるとこうなるんだなあ、と。土の重みというのはあなどれないものです。

さて、更地になった土地にはすぐに買い手が現れ、素敵な三階建ての家が建ちました。

しかしなんと、擁壁の傾きはそのままだったのです・・・。

これ、意外な盲点だなあと思いました。建築業者は気付いていたでしょうが、お施主さんがわかっていたかどうかは疑問です。プロなら教えてあげるべき、と思いますが、擁壁の作り直しとなると大金が動きますので、黙って建築を進めてしまったのでしょうか。

平屋でさえ、傾いてしまったものを。

3階建ての重量が、果たしてどこまで耐えられるものか。ある日突然すべてが崩れることはないでしょうが、少しずつ、少しずつ傾きは加速していくのではないかと思います。

一度傾いてしまった擁壁を、後から戻すことは不可能だそうです。もし直したいなら、根本から作り直さないといけません。建てたばかりの三階建ての家。今後どうなるんだろう、といつも心配しながら、そこを通るときには擁壁の傾きを気にしながら歩いています。

擁壁も、永遠ではないんですよね。年月が経てば劣化する。そして、いままでと建築の条件が変わるなら、なおさら注意が必要です。今まで平屋だったところが三階建てになるなら、擁壁の傾きの念入りなチェックは欠かせないと思いました。

がけ地や、特別高い擁壁でなくとも。そこに土があり、建物が建つ以上は、擁壁の強度も考慮する必要があります。更地でお買い得の土地、と思っても。あらたに擁壁の工事をするなら、何百万の予算が追加でかかる可能性もあり、それらを総合的に考えないと、高い買い物になってしまうなあと思いました。

土地を買うときに、擁壁は要チェックです。

それと、地中になにが埋まっているのかも、きちんと調べないと後で大変な経費がかかったりしますね。

近所で実際にあった話ですが、もともと田んぼだったところを埋め立てた土地Aがありまして。何十年も放棄地だったのですが、最近売られて、家が建つことになったんです。

ところが、いざ家を建てるのに土を掘ってみますと、コンクリートの大きなかけら(土管のかけらみたいなもの)がゴロゴロ出てきたんですね。それらは産業廃棄物ですから、処理にはそれなりのお金がかかります。

おそらく、埋めるときに安い業者を頼んだものだから、ゴミが混じったものを埋められてしまったのでしょう。表面だけきれいな土にしておけば、埋めてる最中を見られなければそれでごまかしがききます。

何十年も経って、土地所有者の世代が変わり、子孫が土地を売った。そして買い手が家を建てようと土を掘ったとき、おそらく売り手も知らなかったであろう、土地の瑕疵がみつかったというわけです。

出てきたコンクリート片などの処理費用を誰がもつか。困った不動産業者は、なんとAと隣接する畑Bの持ち主に、半分負担を求めたとか。AとBの境に多少の高低差があり、畑側(B)が石を積んで境界をつくっていたのですが、不動産業者はその石積みの下にコンクリート片がたくさん埋まっていると主張したのです。

不動産業者は、畑の持ち主に半分負担してもらうことにより、土地の買い手にも負担の話をしやすいと考えたようです。「お隣の境から出てきたゴミですが、お隣も半分負担すると言ってますので、残り半分はお宅で払ってあげてください。今後の近所づきあいを考えたら、それで手をうつのがいいですよ」と。

畑Bの持ち主は、境の下に捨てコンクリなどのゴミがあると言われ、負担を求められてびっくり。石積みの境は、おじいちゃん達が作ったものですが、何十年も前のことだし当時を知る人はほとんど、亡くなっています。石積みの下に、境を越えてお隣にまで進出したごみがあるなら、自分たちの責任だと一度は了承したものの。

Bの持ち主は、唯一当時を多少知っている高齢の親戚のおばあさんを、老人ホームに訪ねました。そして昔の話を詳しく聞き出したのです。

そのおばあさんは言ったそうです。

「そんな変なごみなんて、いくら石積みを安定させるためだって、埋めるということは考えられない。おじいさんはそういう汚い仕事はしないと思う。畑はもともと田んぼだったけど、埋めるときにはきれいな土を入れないといけないと言って、土の搬入にはとても気を遣っていた。ごみを埋めるなんておじいさんが一番嫌がることだ。それに、隣の土地に越境してそういうコンクリートなどを入れるなんて、隣のおじいさんだってそんなことをしたら黙っていないよ。自分の土地の中ならともかく、境界線を越えて変なもの埋めたら、隣の人が怒るよ」

まあ、正論ですよね。

昔のお百姓さんは、境界に関してはうるさいです。境付近に変なものを埋めようものなら、黙っているはずがないのです。

もう一度、状況を整理します。

Aの土地に家を建てるにあたり、Aの土地を掘っていました。そしてBとの境に基礎のブロックを作ろうとしているところでした。境を掘りかけたところで、Bに「廃棄物負担」の話を、不動産業者が持ちかけたのです。

掘り返したAの土地には、土管のかけらを含む、コンクリート片などのゴミが、一山どっしりと並べられていました。かなりのインパクトです。Bの所有者は、そのゴミを見せられ、自分の土地との境からそれだけのゴミが出たのだと錯覚しましたが、よくよく観察すれば、まだBの境界は掘り始めたばかり。それらのゴミは、境ではなく明らかにAの土地から出てきたものなのです。

不動産業者は、Bとの境に、コンクリ片が埋まっている可能性が高いと主張していましたが・・・。

結局、Bの所有者は、境界を掘るときに立ち会うことにしました。その結果、Bの土地からコンクリート片は出ませんでした。その場には不動産業者もいました。目の前で確認したのですから、不動産業者もそれ以上、「払え」とは言わなかったそうです。

(個人が特定されると困るので、多少のフェイクは混ぜてありますが、上記の話は実話です)

こういう経緯があると、その後のご近所関係にも影響が出てきますよね。不動産業者は、たぶんとりやすいところから経費をとろうとしたんでしょう。Bは結局、支払いをしなくてすみましたが、これ、もし払っていたとしたら、いつまでもしこりは残ったんではないでしょうか。

本当にうちが払うべきものだったのか?

本当に境を越えてゴミが埋まっていたのか?と。

立ち会いをして、実際に境の埋設物の状況を見たので、すっきり解決はしましたが。Bの所有者がもし、仕事などで忙しく立ち合いできなかった場合。支払いをしていたら、いつまでももやもやとした気持ちは残ったと思うんですよね。

この件に関して、Aの土地を買った人には、なんの責任もないわけです。悪いのは不動産業者だと思います。きっともめるのが嫌だから、AとBと半分ずつ負担をさせたら、丸く収まると思ったのでしょう。それが一番簡単で、楽な方法だと思ったんでしょう。不動産業者はそれでいいかもしれない。

でも、その後何十年も、お隣同士で暮らしていくだろう、AさんとBさんの関係は? Bさんの立場になってみたら、決して快いものではないと思うんですよ。

そしてAさんにしても。Aさんだって得しているわけではありません。本来、そんな埋設物の処理費用は、土地を売った人が払うべきものですから。AさんはAさんで、我慢するわけですよね。これは本当はBさんのゴミだけど。仕方ない、境近辺にあったものなら、半分うちも負担しよう、と。これから長い付き合いになるご近所さんなんだし、と。

自分たちの知らないうちに、こうしたわだかまりが残る可能性があるというのは、怖いなあと思います。Aさんにしてみたら、踏んだり蹴ったりです。余計なお金を半分負担した上に、Bさんからもよくは思われないわけですから。

じゃあどうすればよかったんだろうというと、やはり地中埋設物の確認をきちんとしておくことですよね。掘ったときになにか出てきたときの責任を、契約書に明記しておくことです。それと、買う前に土地の来歴について、隣地の人の話を聞いておくのもいいかもしれませんね。話を聞くことで、隣の人がどんな人かも確認できますし。

埋める土の良し悪しというのは、業者によって全然違うそうです。悪徳な業者は、安く請け負って、ときには無料という言葉で誘って、こっそりゴミなどを埋めてしまうそうです。それを防ぐには、安すぎない適性価格での取引と。できれば、埋める日は立ち会って、自分の目で確認することですよね。それができれば、一番安心。さすがに、夜中にこっそり、土を入れ替えるとかそこまではしないでしょうから。

以上、目立たない擁壁や、目につかない地中埋設物も、土地を買うときには大切な要チェックポイントだよという話でした。

上棟式はやった方がいいと思う

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今、うちの近所では次々と家が建っています。ここ数年、ちょっとした新築ラッシュ。

そこで、家の建築に関して「家を建てるときのヒント」というカテゴリーで、気が付いたことを書いてみることにしました。身近に建設を見ていると、見えてくるものがあります。

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上棟式をやるべきかやらざるべきか、ネットを見ても意見が分かれるところですが、私はやったほうがいいと思っています。家を建てるときの大きな節目になるからです。

自分がもし大工さんだったらと考えると。上棟式はとても楽しみだし、また、お施主さんや関係者が一堂に会する絶好の機会でもありますね。団結心も生まれると思うのです。皆でいい家を建てよう、という気持ちも自然に高まるでしょう。

お金はかかるかもしれませんが、これは生きるお金だと思うのです。払った以上の価値は、必ずあります。

最近はやらないところも増えているようですが。うちの近所では、昔は新築の家で上棟式の日に餅投げをするのが当たり前でした。私もよく拾いに行ったものです。どこかで家を建て始めると、皆それをとても楽しみにしていました。あそこはたくさん投げたねーとか。あそこは少なかったねとか。そんなことが話題になったものです。

でもここ数年は、餅投げする家が激減しています。お施主さんと業者さんで上棟式は行っても、近所の人を集めて餅投げというのは少なくなりました。

まあ、餅投げというのは、時代の流れで省略するのもありかなと思いますが。というのも、敷地に余裕がない場合、あんまり多くの人が集まると餅拾いでケガをすることもありますから。つい夢中になって、もしケガ人でも出たらせっかくのお祝いが台無し。

餅投げに関しては、餅投げのできる広いスペースのあるお宅以外は、省くのも仕方ないことなのかもしれません。拾う側からすると、寂しいですが(^^;

ただ、餅投げはしなくても、紅白のお餅を近所に配るお宅もありますね。うちももらったことがありますが、嬉しかったです。配るならケガ人が出る心配もないし、ご近所への挨拶も兼ねることができて、いい感じです。

お餅を、大工さんへのお土産にしても喜ばれるのではないでしょうか。お弁当だと気候によっては食中毒など心配ですが、その点お餅なら、多少暑くても寒くても気をつかわなくてすみますし。日本人なら大抵の人がお餅は大好物です。

幸せなことがあったとき、幸せを周囲におすそ分けする気持ちが、また新たな福を呼び込むことにつながるのではないでしょうか。

さて、上棟式の前には、もうひとつ忘れてはならない大事な儀式があります。それは地鎮祭。

これも大切な節目で、ぜひやるべきだと私は思っています。特に埋立地などは、そこにもともと住んでいた生き物が埋められてしまい犠牲になっているわけで。小さな生き物だとはいえ、命は命。それを供養し、地の神様に、土を動かすことのご報告をさせていただくというのは、当然の気遣いのような気がするのです。科学的な根拠というものではありませんが、昔から伝えられてきたことにはそれなりの裏付けがあるかと。

先日も、朝8時30分くらいから近所で地鎮祭が執り行われているのを見ました。神主さんと巫女さんの装束や、祝詞の声など、清浄な朝の空気の中でとても厳かな式でした。

決して大人数の大げさな式ではありません。私が見たのは、お施主さん側が3人。業者らしき方が3人。神主さん1人。巫女さん1人。テントがあって、榊やお供えものなどが準備してあって、小さいながらもきちんとした式でした。見ていて、いいなあと思いました。言葉では上手く言えないけれど、感覚として、こうした式の大切さを実感したのです。

やらなかったからといって、目に見える支障があるわけではありませんが。

地鎮祭も上棟式も、やった方が絶対にいいと思っています。

現場にはとにかく毎日通うのがおすすめ

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家を建てるときには、しょっちゅう見に行った方がいいです。複数の建築現場を見て思うのは、やっぱりお施主さんがよく見に来てる家は、そんな変な建て方しないんですよ。逆に、お施主さんが全く来ない現場は、他人事ながらひどいな~といういい加減なことが多々あったり。

作業する人たちだって、見られてると思えば緊張して、気持が引き締まると思います。そして毎日見に行くことで、お施主さんだって気が付くことがたくさんあるはずで。

家が建つまでの期間。3か月~半年くらい? 多少無理しても現場には通った方がいいんじゃないかと思います。それだけの価値があります。

私が前に書いた、ゴミのコンテナがなかった現場にしても、お施主さんが見に来たらすぐ気付くことだし、改善されたと思うんですよね。見に来ないから、誰も注意しないまま、見苦しい状態が続いてしまった。基礎に雨がたまってプール状態になり、木材がプカプカ浮かんでいた件もね。もしお施主さんが見ていたら、すぐにクレーム入れたと思う。見ないから気付かない。そのまま。

もちろん建前としては、誰が見ていようがいまいが、誠実に仕事をこなすのが当たり前なのですが。人間ですからね。お施主さんがしょっちゅう顔を出して進行を見てる現場と、そうでない現場にはどうしても差が出てくるのではないかと。

それに、建築途中を見られるのは、そのときだけですから。完成したら見えない部分も多いわけです。貴重な機会です。仕事が忙しいというのもあるとは思いますが、多少無理してでもなるべく現場には顔を出した方がいいです。

現場を見ると、気になることはたくさん出てくると思います。私は施主ではないですが、今気になってる新築中のおうちがありまして、そこは現場の隣が空き地なんです。

でもこの空き地を借りないんです。借りれば、材料置き場にもなり、駐車場にもなり、工事はとても進めやすくなると思うのですが。お金がかかるから、というのが理由なのでしょうが、せっかく隣が空き地なのにもったいないなあと思います。

作業する職人さんに、気持ちよく仕事をしてもらうことってとても大事だと思うんです。仕事に集中してもらうために、なるべく作業を進めやすくすることができたら、それにこしたことはない。通勤に使う車を道路に違法駐車せざるをえないような状況で、いい仕事ができるかどうか。

それに、そこは屋根に瓦を上げてしまった後で(まだきちんと設置してはいない)、台風が来るというのに、そのままになっていたり。危険なのになぜいったん下ろさないんだろうと不思議だったのですが、面倒くさいとかいうことではなく、どうやら他の材料が次々と到着して、台風が来る危険性があってもいったん上げた瓦を下ろすスペースがないみたいで。瓦は屋根の上で、何枚かずつ重ねてまとめ、山になって置いてありました。

結局こういう現場って、大勢の業者の人が出入りするから、スペースも余裕ないんですよね。いったん瓦を上げてしまったら、空いたスペースにはすぐ、別の材料が置かれていて。台風が来るから、本当はもう一度屋根から下ろした方がいいんだろうけど、それはできない。置く場所がない。

もし隣の空き地を使えたら。こういうこともないんじゃないかなあと、傍で見ていてそんなことを思いました。それと、材料の搬入に関しても、一社で統括しているわけでなく、屋根は屋根、サッシはサッシ、外壁は外壁と、それぞれ担当する業者が違うようで。なにやらその搬入についても、ちょっともめているようなところを目撃したり。

スペースに余裕があれば、現場も楽なんだろうなあと思いました。悩まなくていいところに悩むというのも、ストレスでしょう。職人さんに仕事に集中してもらうためにも、広い敷地があればそれにこしたことはないです。土地を借りる経費はかかりますが、それ以上の価値はあると思うのです。

現場によっては、いくらお金を払っても隣接地が使えない場合もあります。建設現場の隣が空き地、というのは恵まれた条件だと思います。

新築で削っていい予算と駄目な予算

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今、うちの近所では次々と家が建っています。ここ数年、ちょっとした新築ラッシュ。

そこで、家の建築に関して「家を建てるときのヒント」というカテゴリーで、気が付いたことを書いてみることにしました。身近に建設を見ていると、見えてくるものがあります。

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私が複数の新築現場を見て思うのは、いくら予算削減といっても、削ったらまずい項目もあるということ。

私が一番駄目だと思ったのは、ある新築現場で、ゴミを入れるコンテナが最後まで用意されなかったこと。

どこの現場でも、たいてい1つはゴミのコンテナって用意されますよね。建設現場では、作業中にたくさんのゴミがでます。木の切れ端などかなりの量になりますし。そのために大きなコンテナが置いてあって、どんな業者がどんな作業をしても、そこに捨てさえすれば現場はきれいに保てるわけです。

でも私が見たある現場では、ゴミが山積みにされてました。日に日に積みあがっていきました。量が増えたときには、山の数が二つになってました。

いつかコンテナを用意するのかなと思ってましたが、結局最後までコンテナを見かけることはなく。ゴミの最終的な量から考えて、放りっぱなしではなく適宜、回収には来ていたと思いますが、それでも常に、ゴミが目に付く場所にさらされ、風が吹けばひとたまりもない状態がずっと続いていたことは、見ていてハラハラする状況でした。

風で近隣にゴミが舞うのも迷惑ですし、あんなにゴミをむき出しにして、もし火事になったらどうするんだろうと。そしてそんな汚い現場で、果たして職人は気持ちよく、いい仕事をこなすことができるんだろうかと。

環境設備にかけるお金は、削ってはいけないと思いました。建設会社は、コンテナをリースする料金を節約したのでしょうが、それ以上の価値を結局は失うことになったと思います。あそこで誠実な仕事が行われていたとは、とても思えなくて。

きちんとしたゴミ箱すら用意できない現場。働く人達も、そんな現場は軽んじると思います。もし軽んじるまではいかなかったとしても、そこでやる気がでる、ということはないはずです。

ちなみにこの現場。やはり他にもさまざまな問題が見受けられました。たとえば、そこは最後まで、建物にメッシュシートを使ってませんでした。これはかなり珍しいかも。私は、新築で最後までメッシュシートを使わないのは、他に見たことがないです。

そもそも建築途中にメッシュシートを使うのは近隣への配慮もあると思うんですよね。それがないということは、お隣さんに木屑やほこりが飛んだり、迷惑をかけてしまうわけで。自分たちのことで節約するのはともかく、近隣に対しての経費は、削減しない方がいいかと。

またこの現場、建物が出来上がって内装工事の、それも後半に至って尚、水道を引いていませんでした。かといって、ポリタンクで必要な水を持ってくるわけでもなく。ずっと隣家の外水道を借りているという。

この現場。工事もしばしば中断していました。コンクリートの養生期間というわけではなく、理由は不明ですが、とにかく人が全く来ない期間がしばしばあるのです。

最初の頃、ベタ基礎が出来上がったときもずっと、ほったらかしでした。ブルーシートすらかけていない状態がしばらく続いて、雨が降ったため基礎部分に水がたまり、まるでプールのような状態に・・・。しかもそこに今後使うであろう柱などの木材を置いていたため、材木はぷかぷかと水に浮いていました。他人事ながら、施主が気の毒になりました。

木が水に浮いた状態が丸二日ほどあって、その後やってきた作業員。手作業で、バケツで水を汲みだしていました。

柱が水につかるって、まずいですよね。ちょっと雨に濡れたとか、そういうレベルでなく。たまった水にプカプカ浮いてたんですから。完成時、目に見える瑕疵ではありませんから施主は全く気付かないと思いますが、目に見えないからいいということではなく。

ここのハウスメーカーの建て方は、本当にひどかった。一つ二つでなく、いろんなところにアラが見えました。たぶん、相当安く契約したのかなあと。

削った分のお金。どこにしわ寄せがいくかといえば、それがゴミのコンテナリース料だったり、メッシュシートだったり。下請けの職人への給料だったりなんでしょうね。想像でしかありませんが、あれだけひどい建て方になったのは、やはり予算に問題があったのかと。

契約上安かったからといって、喜ばない方がいいと思いました。問題は、どこを削ったかです。

家は長持ちしないと困りますし、また建設で近所との関係が悪くなっても困ります。予算には、削減していい部分と、駄目な部分があるのです。